余計な一言、効果的な一言

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せっかく盛り上がっている場が、誰かの一言によって白けたものになってしまう。逆に、誰かの一言によってテンションが上がったり、元気をもらえたりすることがある。

言葉と言うのは、周囲の雰囲気を変えたり、人間の気分に大きく影響したりするものです。

例えば、今週水曜日も開催する不動産投資セミナーでは、いつもセミナー終了後に食事とドリンクで懇親会をおこないます。

せっかく投資の勉強しに来たのに、その懇親会で不動産投資がいかに儲からないかを力説する人がいたりします。

セミナーに来て文句を言っている。何のために参加しているのか、意味がよくわかりません。

自分のやり方が間違っていて、結果が出ていないだけの話ですが、それを一般論のように吹聴するのは困ったものです。

セミナーに初めてやってきた未経験者の人たちは、その人に影響されて萎縮してしまい、せっかくの投資のチャンスを失ってしまいます。

逆に、人が喜ぶポイントやツボを押さえて、上手に話を盛り上げてくる人もいます。

例えば、自慢のマイホームを購入したと知れば「新しいお住まいはいかがですか?」と聞いてくる。

あるいは、子供が有名大学に進学したとSNSで確認したら「お子さんもう大学生なのですね」と話題を持ちかける。

自分が人に話したい話題を相手が振ってくれる。そんな人に対し悪い気持ちを持つはずがありません。気分良く盛り上がることができ、好感を持たれます。

私がお付き合いしているワイン仲間(写真)には、そんな気配りの達人が集まっています。それが、人間関係を円滑にして、仕事の成果にもつながっているのは明らかです。

余計な一言で場を台無しにする人もいれば、効果的な一言で仕事の成果を上げていく人もいる。

どうせなら後者のタイプを目指したいものです。

ちなみに私はどちらかと言うと、空気が読めない前者の残念なタイプ。なので、余計な一言で座を白けさせないようにいつも気をつけています。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。