「令和の怪物たち」の活躍は、もはや漫画の世界

私と同じ昭和世代はそろそろ還暦を迎えようとしていますが、1980年代には「新人類」と呼ばれていました。上の世代からは、何を考えているのかよくわからないと酷評されていました。

伯桜鵬関 NHKより

昭和の新人類に限らず、新しい世代というのは、既存の大人と価値観が異なり、いつも否定的に見られるようです。

近頃の令和の若者も、我々世代から見ればギラギラした欲がなく、仕事に対する熱意も低く、なんだか物足りない存在です。そんな若者たちを見て、日本の将来にも悲観する意見も目立ちます。

その一方で、今まで見たことがないような目覚ましい活躍を見せる若者が、各界に生まれています。

既にスーパースターとなっているアメリカメジャーリーグの大谷翔平さんは、日本人としてではなく、大リーガーとして卓越した活躍が続いています。

打者と投手の二刀流で、並外れた結果を出し続けるのは、もはや現実を超越した漫画のような活躍ぶりです。

また、将棋の世界でも藤井聡太さんが目覚ましい活躍を見せています。

前人未到の八冠制覇もそろそろ実現の可能性が見えてきました。羽生善治さんも天才の名を欲しいままにしましたが、それを上回る驚異的な強さといえます。

こちらも同じように漫画レベルの活躍です。

大谷翔平さん、藤井聡太さんに続いて、今度は大相撲の世界にも、漫画レベルの活躍をする凄い逸材が生まれつつあります。

昭和以降最速タイの所要3場所で新入幕を果たした伯桜鵬関です。

現在行われている名古屋場所ではいきなり11勝3敗でトップに並び、優勝争いをしています。今回もし優勝すれば、新入幕として109年ぶりの快挙となります。

礼儀正しさや、インタビューでの受け答えなど、若くして完成されていて、今までの粗削りなヒーローとは異なります。

直接お会いした事は無いので、本当の姿は分かりませんが、彼らに共通するのは実力が卓越しているだけではなく、人格的にも人から好かれる好青年であるということです。

人格を高めることによって、ケタ外れの結果が出るのか。それともケタ外れの結果を出すことによって、人格にも好影響があるのか。

いずれにしても「令和の怪物たち」の活躍から目が離せません。本日の大相撲の千秋楽は、大いに盛り上がりそうです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年7月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。