日本維新の会の鈴木宗男参議院議員が報道番組「プライムニュース」に出演し、終盤で「ブチャの映像が正しいどうか、後で検証される。不自然。ウクライナ戦争は作られた話、あえて作った話が蔓延している」と発言。
その直後の反町キャスターの「ブチャの虐殺はなかったかもしれないという意味で仰ってますか?」という質問に、鈴木氏は「いや、なかったのではなくて…殺し方です…よく無差別にやったという…私から言わせればコソボの方がもっと残虐でした」と論理の全く通っていない持論を展開し、批判が巻き起こりました。
ブチャの虐殺とは、2022年ロシアのウクライナ侵攻初期にキーウ近郊のブチャに進軍し制圧した際、ブチャとその周辺で計1400人以上が殺害され、露軍撤退後に37人の子供を含む175人が集団墓地や拷問部屋で見つかり、市民の遺体は路上に放置されていたといった一連の出来事を指します。
ウクライナ侵攻 ブチャ虐殺 解放宣言1年 全ての戦争犯罪、追及誓う 毎日新聞
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この発言でスタジオが微妙な空気になってしまいました。
鈴木氏はロシア政府の公式見解をなぞって侵略を肯定しています。
イギリスのテレビはマイナー局も含めてここまでのロシアの代弁者は出ないそうです。
最後は「人としての心がいま求められている」と締めくくりました。
ロシアを無理やり擁護しないといけない「なにか」があるのでしょうか。
ただし、この鈴木氏のような発言は非常に注意が必要だという指摘も見られます。
そのブチャはロシア軍から解放されて一年数カ月が過ぎました。
ブチャは復興の兆しを見せているようですが、ブチャの住民がこのような発言を聞いたらどう思うのでしょうか。
ブチャの虐殺に関しては上述の朝日新聞も毎日新聞もTBSもしっかりと報道していました。
長崎では現在、虐殺があったブチャの子供達による作品が展示されています。ブチャの子供達がこのようなを聞いたらどう思うのでしょうか。
ただし、ブチャもマリウポリもバフムトも存在していない「世界」もあるようです。