ハマスの攻撃はイスラエルの9.11になるのか？：ネタニヤフ首相が宣戦布告

パレスチナのガザ地区を実行支配する武装組織ハマスが突如イスラエルに攻撃を仕掛けました。

ハマスはイスラエルへミサイルを発射するだけではなく、イスラエル領内への奇襲も行っており攻撃は大規模なものとなっています。

ハマス、イスラエル軍将兵数十人を人質にガザに入ったと発表

イスラエルのネタニヤフ首相は「戦争状態」を宣言しており、対ハマス戦争での勝利を目指すとしています。

今朝からイスラエルは戦争状態にある。われわれの第一の目的は、わが領土に侵入した敵対勢力を一掃し、攻撃を受けた地域社会の安全と静寂を回復することである。

イスラエルは今回のハマスによる攻撃を全く予見できておらず、イスラエル人は大きなショックを感じています。そのことから、今回の出来事はイスラエルの「9.11」だと指摘する識者もいます。

2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロもアメリカ政府は予見できておらず、その衝撃はアメリカをアフガニスタンとイラクの二つの戦争に導きました。

これはイスラエルの9.11

パワーバランスを考えれば、1973年よりもひどい諜報の失敗だ。

イスラエルの対応が、米国の対テロ戦争よりも誤ったものでないことを祈る。

イスラエルに対し前例の無い攻撃を仕掛けたハマスの壊滅を求める声も。

私はこのメッセージを伝えるために、安息日とユダヤ教の休日を破った： イスラエルはガザを消滅させるべきだ。48時間以内に女性、子ども、老人を避難させる。残っているものをすべて破壊し、耕し、イスラエルに併合せよ。これでハマスとパレスチナのテロは終わる。

しかし、イスラエルがハマス壊滅を実行に移せば、パレスチナだけではなく、イスラエル側も多大な犠牲を払うことになります。

そうなればイスラエルの「9.11」は同国にとって泥沼のイラク、アフガニスタン戦争に発展する可能性があります。ネタニヤフ氏はその危険性を理解しており、ガザ地区への全面侵攻には及び腰でした。

ガザからの攻撃とイスラエルの宣戦布告。さてどうする？
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、2005年以来イスラエルの指導者たちが細心の注意を払って避けてきた本格的な侵攻を開始するよう圧力をかけられている。

最近米国下院議長をクビになったマッカーシー氏はイスラエルへの攻撃を日本軍による真珠湾攻撃に例えています。

また、イスラエルと緊張関係にあるイランはハマス支持を表明しており、対ハマス戦争がイスラエル対イランの対立を激化させそうです。

サウジアラビアとイスラエルの国交正常化が進展を見せていましたが、サウジがイスラエルを批判したことで、その交渉は頓挫してしまいそうです。