愛子さまの皇族としてのご活躍を国民は後押しすべきだ

プレジデント・オンラインに『国民は「愛子天皇」誕生に期待しているが…たとえ女系天皇を認めても「皇室の継承問題」が解決しないワケ』という記事を掲載したので、その要約と補足をしたい。

国民は「愛子天皇」誕生に期待しているが…たとえ女系天皇を認めても「皇室の継承問題」が解決しないワケ 旧宮家の男系男子の可能性も残さなければならない
岸田文雄首相が、安定的な皇位継承策の本格的な議論に向けて動き出した。期待する声もある「愛子天皇」は可能性があるのか。評論家の八幡和郎さんは「皇室の永続性のためには、旧宮家の男系男子と女系の両方の可能性を残しておくことが必要だ。ただし、現行法制では愛子さまが天皇になることはまず無理だし、制度改正してもチャンスがあるのは愛...

岸田文雄首相が、安定的な皇位継承策の本格的な議論に向けて動き出した。期待する声もある「愛子天皇」は可能性があるのか。評論家の八幡和郎さんは「皇室の永続性のためには、旧宮家の男系男子と女系の両方の可能性を残しておくことが必要だ。ただし、現行法制では愛子さまが天皇になることはまず無理だし、制度改正してもチャンスがあるのは愛子さまの子孫だ」という――。

というのが記事のリードだ。

そして、

女性天皇は現行法制で認められないし、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」の国会附帯決議に基づき設置された有識者会議(座長・清家篤元慶應義塾長)は、2021年の報告で、「次世代の皇位継承者がいらっしゃる中でその仕組みに大きな変更を加えることには、十分慎重でなければなりません」として、「愛子天皇」の可能性を否定している。また、これまでの教育方針を見るに、両陛下は愛子さまに将来、天皇になる準備はさせておられなさそうだということも大事な視点だ。

と詳しく解説している。

宮内庁HPより

ヤフコメで興味深かったのは、最後の「これまでの教育方針を見るに、両陛下は愛子さまに将来、天皇になる準備はさせておられなさそうだということも大事な視点だ」というところにSNSで猛威を振るっている「雅子さま、愛子さま」を神格化しかねない人たちが猛反発していたことだ。

しかし、皇后陛下は体調がゆえに公務を上皇陛下ご夫妻の時代に比べて大幅に減らされているのが現状で、先日のインドネシア訪問でも、多くの時間は陛下が単独行動され、雅子さまはホテルで休養されていたし、晩餐会は難しいというので午餐会になっていた。

それを心配もせずに「素晴らしい」というのは奇妙な話で、雅子さまがお気の毒だ。どうしたら雅子さまが無理をされずに、令和の皇室像を示されることができるのか知恵を絞るのが大事だと思う。

愛子さまについても、

小学校のときから、学校を遅刻されたり、休まれたりすることが多くても無理を強いることは避けられたし、国民に向けて会釈をするとか、お手振りも無理強いされなかった。大学1~3年の3年間は、新型コロナ禍でほとんど登校されずにリモート学習のみだったし、現在もゼミなどには参加されているが、大人数の講義とか、サークル活動など学生生活は、ほぼ皆無だという。

また、成年記者会見は好評だったが、成年の前月の2021年11月にされるべきところ、準備不足で22年3月に延期された。成年行事の一環である武蔵陵墓地(昭和天皇の御陵などがある)や伊勢神宮への報告はまだ行われていないし、眞子さまが16歳、佳子さまが19歳で始められた単独公務も、まだ開始されていない。

という現状は、内親王として物足りないし、まして、将来の天皇陛下と期待するなら心配すべき状況だ。

数少ない公式写真での笑顔が素晴らしいとかそんなことは本質であるまい。

両陛下、とくに陛下はなんとか愛子さまが大学などに行く機会を増やしたいというので、愛子さまを単独でお連れされて公務が一日でも早く開始できるように、努力されている。

それを、「愛子さま頑張って」と応援するのが大事なので、現状のままでいいというのが陛下の気持ちに添うとは思えない。

陛下は、一昨年と昨年の天皇誕生日の記者会見でも、愛子さまが学生生活で勉学以外で得るべきことが多いことを強調されたが、それは、愛子さまが一歩踏み出すことを国民が背中を押すことを望まれていてのことのはずだ。

先日の園遊会でも、愛子さまの登場を期待する向きが多かったが、前日に大学での演習の発表があったので、欠席ということだった。翌日が発表だというならまだしも、残念なことというの普通だろう。

天皇になられるかどうかは別として、女性皇族として国民みんながもっとご活躍を期待しているはずなのである。

愛子は、一昨年大学生になりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、授業にはオンラインでの出席が続いています。2年生になり、演習の授業での発表があったり、課題の提出などで忙しい毎日ですが、大学での勉学に一生懸命に取り組んでいます。

私自身の大学生活を振り返ってみますと、気が付けばもう40年くらいも前になりますが、大学では様々な人たちと顔を合わせて授業を受けたり、放課後の部活動で一緒に参加したり、見ず知らずの人と学生食堂で隣り合ったり、新しい発見と経験の連続であったように思います。そういう意味でも、愛子には、感染症が落ち着いて、いつの日かキャンパスに足を運べるようになると良いなとは思いますが、たとえどのような環境にあっても、実り多い学生生活を送ることができればと願っています。

愛子は、家族との時間を大切にしてくれており、愛子と3人でいると、私たちの団欒らんは、笑いの絶えない楽しいものになっています。昨年も述べましたとおり、愛子には、いろいろな方からたくさんのことを学び、様々な経験を積み重ねながら視野を広げ、自らの考えを深めていってほしいと願っています。また、今後、成年皇族として、思いやりと感謝の気持ちを持ちながら、一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたいと思います。その過程で、私たちで相談に乗れることは、できる限りしていきたいと思います。

天皇陛下お誕生日に際しての記者会見より(令和4年)