13日に投開票された台湾総統選の結果、民進党の頼清徳副総統が初当選を果たしました。現与党である民進党所属の頼氏の勝利は8年続いた祭英文路線が一定の支持を保ち続けていることを示唆しています。
総統選の直前には国民党の馬英九元総統による「習近平を信用している」との発言が飛び出しました。民進党支持者の反発を見る限りでは、馬氏の発言は選挙結果に少なからずの影響を与えたみたいです。
今回の総統選の結果、少なくとも12年は与党から離れることが決まった国民党ですが、同じく敗退した民衆党はまるで勝ったかのような盛り上がりを見せています。既存政治に不満を抱える政党が台頭したことで頼氏は苦しい政権運営を強いられる可能性があります。
頼氏が副総統候補として指名した簫美琴氏は祭英文政権では米国大使に相当する役職についていました。この頼氏の初人事は同氏の親米路線を示すものだと見る向きもあります。しかし、台湾にとって軍事的威圧を強めながらも、経済依存状態にある中国との関係もおろそかにすることはできません。
また、簫氏は神戸生まれだということで、日本ともゆかりのある人物です。関西弁はお上手なのでしょうか?
今回も盛大に盛り上がったことが予測される台湾総統選ですが、同じような熱量が日本の選挙で見られる日は来るのでしょうか?