ウクライナのゼレンスキー大統領が憲法改正を行い二重国籍を認める法案を議会に提出しました。この法案提出は海外に住んでいるウクライナ人からさらなる支援を引き出す狙いがあります。
現在のウクライナでは憲法上二重国籍が認められておらず、海外に移住したウクライナ人は同国のパスポートを持つことも許されません。
ウクライナ大統領、二重国籍容認を提案 ロシア移住者の権利保護も https://t.co/Y4q3ASdieN
— ロイター (@ReutersJapan) January 23, 2024
世界を見渡すと欧米では二重国籍に対して寛容な姿勢が目立つます。一方、旧ソ連衛星国、インドや中国では二重国籍の禁止が目立ちます。
世界二重国籍マップ。そう、ウクライナはだめなのだ。全般的に移民を多く受け入れる国は、必要に迫られて二重国籍を認める傾向がありそう。ドイツやスペインの制度はどうなってるんだろうか。 https://t.co/ULV75Ia8Fw
— 国末憲人 Kunisue Norito (@KunisueNorito) January 19, 2024
日本は原則的に禁止ですが、例外は存在します。日本では出生時に二重国籍を取得した者に関しては、規定年齢を超えても二重国籍者であることが事実上黙認されています。
日本は、原則として二重国籍を認めていません。ただし、以下の場合には、二重国籍が認められます。
* 出生時に両親からそれぞれ異なる国籍を取得した場合
* 外国籍を有する者が日本に帰化する場合…— カミーユ ディアラン(ΦωΦ)Uo・ェ・oU🦜 (@Camille_Dyalan) January 18, 2024
日本の隣国、韓国では二重国籍だけではなく、地方レベルでの外国人参政権が認められています。
韓国は二重国籍も認めるし地方参政権を外国人労働者にも認めるしで日本の明治脳とまったく違う動きでかわそうとしてる https://t.co/wDk6OxEaNs
— 【永江の新垢】データ解析好きのWeb系コンサルタント兼マーケッター (@IssekiNagae) April 12, 2023
最近までは二重国籍を規制していたドイツが、全面解禁に向け前進しています。
ドイツ連邦議会は国籍法の改正案を可決した。
これまでドイツ政府は日本と同じく、二重国籍を禁止していたが、今後は原則として二重国籍が可能になる。
これまでドイツへの帰化を申請するには、ここに8年間住む必要があったが、今後は5年間で帰化申請できる。— 熊谷 徹 (@ToruKumagai) January 21, 2024
アメリカでは一般人だけではなく、政府高官も二重国籍を保持することが出来ます。エマニュエル駐日米国大使がその一例です。
海外で働くために日本国籍離脱を余儀なくされる人々が一定数おり、二重国籍が認められないことにより頭脳流出が発生しています。
二重国籍を認めないことは優秀な人材を「引き留める」あるいは「獲得」するための障害になっていると言えなくもありません。
友人がUSの公営の研究機関で働くために日本国籍を捨てた。日本は世界から人材を「引きつける」というより、消極的な「出て行かない」戦略が必要な局面になってる。日本人のノーベル賞受賞者や世界的アスリートを増やす最も有効な手立ては二重国籍を認めること。
※赤=二重国籍を認めてない国 https://t.co/0g4JEsTDwJ pic.twitter.com/lKfEmNb79v
— Spica (@CasseCool) January 21, 2024
各国が国籍の問題はどう扱うかは、最終的にはそれぞれの国の有権者の判断によります。
しかし、国籍だけでは日本人だと認識してもらえない場合もあるようです。難しい問題です。
何も情報なしにウクライナ人がってなると確かに違和感があるけれど、5歳から日本に住んでて、国籍変えるまでしてたら日本人でいいじゃん。日本は二重国籍認めてないからウクライナ国籍捨ててるんだよ・・ https://t.co/6FWoSb8pR3
— トラ (@tora_hit) January 24, 2024