支持者集会でドナルド・トランプ前大統領は防衛費の増額に消極的な欧州諸国を批判しました。そして、欧州諸国が負担を増やさなければロシアが「やりたい放題」行動することを容認すると示唆しました。
トランプ: ある大国の大統領が立ち上がってこう言ったんです。もし私たちがお金を払わずにロシアに攻撃されたら、守ってくれますか?私は言った。いや、私は守らない。それどころか、彼らをやりたい放題させるだろう。
【追記】サウスカロライナ州の選挙集会で、「大統領在任中にNATO首脳に対し、NATO加盟金を滞納している加盟国については(ロシアが)やりたい放題やる事を奨励すると言ったことがある」と語ったとのことです。
トランプ氏のロシアの侵略行為を正当化する発言は、NATO諸国への拡大抑止の信ぴょう性を損なうものであると批判する識者もいます。
ロシアへ宥和的な態度を示すトランプ率いる共和党に対しポーランド首相は「恥を知れ」としています。
親愛なるアメリカ共和党上院議員の皆様。私たちの何百万もの人々が自由と独立を取り戻すのを助けたロナルド・レーガンは、今日墓に入るに違いありません。恥を知れ。
欧州諸国はウクライナへの支援疲れの打ち切りを示唆するトランプ氏と共和党に対して批判的ですが、その割には自国の防衛費を増額することに対しては消極的です。本当にロシアの侵攻が危機的事態であれば、欧州諸国が率先してそれに対処するべきではないでしょうか?
ウクライナへの資金提供が巨大な詐欺であることを簡単に見分ける方法は次のとおりです。 もしウクライナの勝利がヨーロッパの安全保障にとって本当に存立的なものであれば、他のヨーロッパ諸国はウクライナを助けるために破産することになるだろう 彼らはそうではありません、それは実際には彼らや私たちにとってあまり重要ではないからです
欧州だけではなく、日本も自国の防衛に率先して取り組まなければ、トランプ政権は日米安保条約に定められている防衛義務を履行しない可能性があります。
例え民主党政権であっても、自国を守る意思が無ければ、アメリカは同盟国を助けません。アフガニスタンからの撤退決断がその証拠です。
トランプ氏は在任中にもロシアの脅威を利用して欧州諸国の防衛費増強を促していました。
日米安保条約は日本がアメリカを防衛する義務を定めていないため、アメリカからすると、不公平であるという見方もできます。トランプが再選すれば、日本はアメリカ側の要望に応えながら、今の時代において最適な同盟関係を再構築する必要がありそうです。
【追記】トランプは欧州諸国だけではなく、ウクライナへの支援停止を示唆していますが、トランプの発言と行動は必ずしも一致しません。米政権で初めて殺傷兵器をウクライナに供与したのはトランプ政権です。
【追記】しかし、反トランプの立場を取る人たちは、トランプ氏の発言を真に受けています。
まあ、そういうことではない……彼は話をしていた……彼は伝統的な政治家のようには話さない……。懸念はゼロだ。(マルコ・ルビオ)
【追記】4年前からトランプ氏の発言内容は変わっておらず、トランプ政権の一期目ではロシアに対し強硬姿勢も見られました。それにもかかわらず、反トランプの人たちの思考が4年前で止まっているのはいかがなものでしょうか?