問題解決を考えるより問題が起きない方法を実践する

人生と経営・投資に共通するのは、どちらも究極的には問題解決の繰り返しだということです。

人生にも経営・投資にも毎日新たな問題が次々と発生します。それを解決している間に、また次の問題が発生する。

モグラ叩きのように、問題が無くなることは永遠にありません。解決が間に合わないで、解決すべき問題が積もっていくとストレスになります。

だから、人生や経営・投資を快適なものにするには、問題解決をあれこれ考えるより、そもそも問題ができる限り発生しないようにすることです。

例えば、近所の住人との人間関係に悩んでいるなら、誰かに相談したり一人で悶々としている必要はありません。引っ越せば良いのです。あるいは会社の人間関係に疲れたら、さっさと転職すれば良いのです。

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実際には簡単に割り切れる問題ではないとは思いますが、ストレスに耐え切れずうつ状態になるくらいなら、早めに関係を断ち切った方が良い判断になります。

苦手な人間関係を無理に続けようとするより、人間関係そのものを断ち切れば、問題自体を無くすことができます。

投資でも同じことがいえます。

不動産投資で頭を悩ませる問題の1つが空室です。保有物件の空室に悩み、解決方法をあれこれ工夫している人がいますが、そもそも空室になりにくい物件を選べば良いのです。

例えば、地方の2桁の利回りの物件は、確かに高利回りですが、空室リスクが高く管理に手間とコストがかかります。

であれば、利回りが低くても、入居率が高く空室になりにくい東京23区の単身者向けの区分物件を選ぶ。

私が保有する国内物件は、ほとんどが東京23区の中心部に集中しています。このような都心物件なら賃貸需要が強く、そもそも空室対策をする必要はありません。

問題解決に忙殺されている人を見ると、本当に問題を解決したいのか、それとも悩んでいる自分が好きなのか。理解に苦しむことがあります。

嫌な人とは付き合わない、空室になりやすい物件は買わない。考えてみれば、極めて真っ当なアプローチです。

後は、やるかやらないかを自分で決めるだけです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年2月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。