株高・円安でも資産を増やすことができない残念な人たち

株高と円安が続いています。気が付けば、日本株は10年あまりで約4倍まで上昇しています。昨日はアメリカのFOMCの結果を受けて米国株式も上昇。その流れを引きついた日本の株式市場では日経平均が史上最高値を更新しています(図表を元記事で見る)。

GOTO_TOKYO/iStock

為替も介入警戒感はあるものの、1ドル=150円台が定着しつつあり、日銀が金融緩和を修正しても円高にはなりませんでした。

このようなマーケット環境では、外貨を保有し株式投資をしていれば資産は着実に増えていくはずです。

しかし、堅調な市場に関係なく資産を増やせない人やむしろ減らしてしまう人も珍しく無いのです。

まず、資産運用をしていない人は当然ですが、資産は増えも減りもしません。預貯金金利はほぼゼロですから利息はほとんど付きません。元本保証ではありますが、インフレになれば実質的な資産価値は下落していきます。

「リスクを取らないリスク」に晒されている残念な人たちです。

もう1つのパターンは、資産運用はしているもののやり方が間違っているために思い通りの結果を得られない個人投資家です。

個別銘柄に投資をしていたり、売買を頻繁に繰り返して利益を積み上げようとする人たちの多くは、資産を減らしてしまうことになりかねません。銘柄選択や短期のトレーディングで利益をあげられるのは限られた一部の人だけで、難易度が高いからです。

相場環境に関わらず着実にリターンを積みあげる投資手法は、金融資産であれば低コストの株式インデックスファンドの積立をすることです。

ネット証券で口座を開設し、年間360万円まで非課税となった新しいNISAの口座で毎月最大30万円までの積立を続けることが結局は一番良い結果になる。これは私の過去の資産運用体験から自信を持って言えることです。

何から始めて良いかわからない人は、4月から開講する早稲田大学のこちらの講座を受講してみてください。

やり方を少し変えるだけて投資のリターンが劇的に改善することを実感できると思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年3月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。