どうなることやら
内閣府「中国企業の透かしは大林ミカが事業局長を務める自然エネルギー財団の資料」
内閣府の【再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース】の令和5年12月25日開催時=第29回と令和6年3月22日開催時=第30回の資料に「国家電網公司」のロゴの透かしが入っていた問題で、内閣府規制改革推進室がSNSで報告しました。
タスクフォース構成員である大林ミカ氏が事務局長を務める自然エネルギー財団の数年前のシンポジウムに中国の当該企業関係者が登壇した際の資料の一部を使用したところ、テンプレートにロゴが残ってしまっていた、というのが理由だとの説明を受けたとしています。
自然エネルギー財団の孫正義会長と中国国家電網(SGCC)とGEIDCO
2016年3月、中国国家電網(SGCC)のよびかけにより、自然エネルギーの活用のための世界的な送電ネットワークの実現をめざす国際的非営利団体、”Global Energy Interconnection Development and Cooperation Organization (GEIDCO)” が設立され、財団は理事会メンバーとして参加しました。
GEIDCOの会長には、中国国家電網会長の劉振亜(Liu Zhenya)氏が就任し、副会長には、自然エネルギー財団設立者・会長の孫正義氏(ソフトバンクグループ株式会社 代表取締役社長)が、元米国エネルギー庁長官のスティーブン・チュー氏とともに就任しました。
Research – Global Energy Interconnection Development and Cooperation Organization | GEIDCO
「自然エネルギー財団と中国政府・企業とは人的・資本的な関係はない」というのは本当でしょう。
ただ、2016年に中国国家電網(SGCC)のよびかけで設立されたGEIDCOの会長にSGCC会長の劉振亜が就任し、自然エネルギー財団設立者・会長の孫正義氏が副会長に就任していたというのは興味深い話です。
なお、自然エネルギー財団=Renewable Energy Instituteは現時点でも260以上ある理事会メンバーの一つのようです。
GEIDCOを介して交流があったとは言えます。
大林ミカ氏の説明にある『「国家電網公司」の関係者が登壇した際の資料』とはいったい何なのか?自然エネルギー財団が用意したものなのか、それとも当該中国国営企業が用意したものなのかによって、だいぶ話が変わると思われます。
ただでさえ地震や雪などの気象条件が重なる日本において自然エネルギー推進が叫ばれ、他方で原子力発電がストップされている状況で、政府の政策に対して他国の影響力が働いているとの疑念が起こるのは必然だろうと思われます。
編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2024年3月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。