60代のファイナンシャルプランナーに聞いてみたいこと

私が30代の頃に知り合ったファイナンシャルプランナー(FP)の方々も、私と同じように年齢を重ねて今や60代になっています。テレビのワイドショーなどに出演して今や重鎮として活躍している方もいます。

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知り合った当時はマネックス証券で金融の仕事をしており、私自身の資産運用は金融資産だけを使って行っていました。これは、多くのファイナンシャルプランナーの方々も同じだったと思います。

しかし、私はその後「変節」して2011年にアメリカのフロリダから不動産投資を開始。さらに2014年には生まれて初めて金融機関からお金を借りて国内不動産への投資を始めました。

不動産投資を始めることによって、毎月の家賃収入が安定的に入ってくるようになりました。海外不動産の中には思い通りの運用成果が得られない物件もありましたが、国内の不動産は都市部に集中させることで空室リスクはほとんどありません。

円貨での安定したキャッシュフローを実現でき、自分が仕事をしなくてもお金に稼いでもらう仕組みが完成したのです。これは低金利の日本では金融資産だけでは決して実現できません。

私が疑問に思うのは、果たして金融資産だけの資産運用で将来のお金の不安は解消できるかです。

私のような変節もせず、愚直に従来の金融資産だけを使った投資手法を続けてきた人たちは、自分で稼げなくなってからの将来のお金の不安にどう対応するつもりなのでしょうか。

医療技術の向上によって平均余命が長くなることで、現役時代に積み立てた資産をリタイアしてから取り崩して生活するという従来のマネープランはワークしなくなっています。

ストックの資産に頼るのではなく、自分が仕事をしなくなってからも安定した定期収入(キャッシュフロー)を得られるようにしておく必要があるのです。

変節してからはファイナンシャルプランナーの方とお話する機会はめっきり減ってしまいました。今後機会があれば60代のファイナンシャルプランナーの方に、ご自身のお金の不安を金融資産だけでどうやって解消させているのか是非聞いていみたいと思います。

もしかしたら、私の知らない秘密の方法がFP協会のテキストに書いてあるのかもしれません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年4月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。