「黄金の60代」をより輝かせるために

4年前に読んで大きな影響を受けた歌手の郷ひろみさんの著作「黄金の60代」。60歳になった今こそ、彼の生き方をお手本にして最高の10年を実現したいとワクワクしています。

そのためには、これまでの自分の行動原理をゼロベースで考え直し、否定することを恐れず修正を行っていく必要があると考えています。今までずっと正しいと思ってやってきたことであっても見直して、スパッとやめる。

今考えているのは、例えば次のようなことです。

「気配りするのをやめる」
人に配慮をし過ぎて、そのために自分を犠牲にするのはやめようと思い始めました。気配りから義理でお付き合いするのもやめて、本当にやりたいことだけを取捨選択する。

自分の心の内にいつも語り掛けて、素直な自分の気持ちに忠実に行動することです。

そうなってくると、義理で出かけていた予定などをやめてしまうことになり、きっと今までよりも付き合いの悪い人になる可能性が高いと思います。

「人の目を気にするのをやめる」
世間体を気にして「みっともない」ことや「カッコ悪い」ことを避けるようにしてきました。しかし、自分の気持ちに逆らってまで無理に世の中に合わせていくのは何だか馬鹿らしいと感じるようになりました。

周囲の人に受け入れられるかどうかには大した価値は無いことに気が付いたのです。

また見栄を張ったり、流行りものに流されるのも後から振り返るとどうでもよいことが多いのです。

周囲の人に迷惑をかけたり、社会に対して犯罪行為をすることは避けなければなりません。しかし、過剰に人目を気にしすぎて自分の本当にやりたいことを我慢するのはもうやめようと思います。

「お金の節約をやめる」
人生の2つの制約要因は「お金」と「時間」です。年齢を重ねると共に時間の制約を意識するようになります。つまりお金の節約のために時間を費やすことには意味が無くなっていくのです。

幸いお金に働いてもらう仕組みを作ったことによって、お金からは自由な状態になっています。

モノを買う時も安く売っている場所を時間をかけて探すよりも、定価でサッと購入してしまう。買うか買わないか迷ったら、お金のことを考えないで取り敢えず購入する。お金で買えるものはさっさと支払ってしまう。

お金よりも貴重な時間をいかに節約するかを優先したいと考えます。

こんな風に今までやっていたことをやめるようにすると、周囲との軋轢(あつれき)が増えることが予想されます。

「昔はもっといい人だったのに」「あいつは変わった」「自己中だ」「つきあいが悪くなった」「金遣いが荒くなった」といった声が聞こえてくるかもしれません。しかし「人の目を気にするのをやめる」のですから、もう関係ありません。

「黄金の60代」をより輝かせるために何をすべきか?という点にフォーカスして、過去に囚われず楽しく「変節」していこうと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年5月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。