訪日客にいきなりストレスをかける券売機の行列

ハワイからの帰国便もANAのフライングホノという成田着の大型機でした。成田から京成スカイライナーで帰宅しようと思ったのですが、券売機には長蛇の列ができていました。その半数以上が訪日外国人のようでした。

成田空港駅のチケット売り場は混雑しているだけではなく、多くの外国人は混乱しているようでした。

券売機が2か所に分かれて、さらに窓口でも乗車券が発売されているようで、3か所あるどこに並んで良いのかわからないからです。

私も一番行列の短い券売機に並んでみましたが、よく見ると日本語の張り紙でスカライナーの乗車券はこの券売機では買えませんと表記されていました。普通の列車とスカイライナーはどうやら別の券売機になっているようです。

券売機では外国人が長時間に渡って自分の目的地に駅を探して格闘していました。乗車券の購入までに長い時間がかかりそれがさらに行列を長くしているようです。

私もスカイライナーの券売機に並びなおして、乗車券を購入するまでに15分ほどかかりました。職員が対応する窓口に並んだらもっと時間がかかったはずです。

ようやく乗れたスカイライナーは何と満席でした。隣に座った人も訪日客のようで、車内には日本語以外の言語が飛び交っていました。

これだけの外国人が大挙して日本に来るのであれば、例えば券売機を日本人と外国人に分けて誘導し、それぞれにチケットを購入してもらうといった対応をしてはどうかと思いました。

外国人の中にはそもそもどの列に並んだら良いのかさえ分からない人もいるのです。たくさんの大きな荷物を抱えてあちこち動き回るのは大きなストレスです。

日本人にとっても、購入に時間のかかる外国人と同じ列に並ぶよりも日本人だけで短時間に要領よく乗車券を購入できる方が効率的です。

せっかくインバウンドの人たちがたくさん日本に来てくれているのに、入国直後からストレスのかかる対応になってしまうのは何だかとても残念でした。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。