イギリス下院の総選挙で保守党が歴史的大敗を喫しました。
落選した240名の保守党議員の中には党の有力議員の多くが含まれており、党存続の危機さえも指摘されています。
スナク政権の閣僚のうち11名が落選の憂き目にあっています。
落選した閣僚には、シャップス防相ら主要閣僚が含まれています。
ハント蔵相は議席を守ることができましたが出口調査が訂正されるほどの薄氷の勝利です。
保守党下院院内総務のモーダント氏、トラス元首相も敗北しました。トラス氏は僅差での敗退でしたが、前回総選挙は圧勝していました。
スナク首相も落選するのではないかと報道されていましたが、何とか議席を死守しました。
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英国の有権者は度重なるスキャンダル、物価高を是正できない保守党にお灸を据え、それが主因となり与党の大幅な議席減につながりました。
一方で、EU離脱の立役者であるファラージ氏率いるUK改革党と選挙協力が出来なかったことも保守党にダメージ与えました。
前回総選挙では保守党とファラージのブレグジット党は選挙協力を行っており、保守党か大勝しています。
移民に対して強行姿勢を取るリフォームUKは、13議席を獲得し、死票は多かったものの、最大野党となった保守党に次ぐ全体得票数でした。
いわゆる右派の躍進は欧州選挙のトレンドです。
ファラージ氏は英国政界屈指の雄弁家であり、8回目の挑戦で初当選を果たしました。
政策で保守党のお株を奪ったファラージ氏は数年で労働党に対抗する勢力になると公言しています。
世界的な右派台頭の潮流は、米国大統領選にも波及するのでしょうか?