ビジネスクラスの価値を理解しないトルコ航空

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当たり前ですが、飛行機のエコノミークラスとビジネスクラスにはサービスに違いがあり、それが価格の差につながっています。

今回の旅行では、トルコ航空を使ってイスタンブール経由でアテネまでの往復フライトを予約しました。ビジネスクラスで105万円でした。

エコノミークラスなら、恐らく30万円程度ですから、70万円くらいの違いがあります。

これだけの価格差を支払う価値はどこにあるのでしょうか?

私は、ビジネスクラスの価値は、シートとフード、ラウンジ、そして優先案内にあると考えます。

フルフラットの広いシートで美味しいお酒や食事を楽しむことができるのは、当然のことながら大きなメリットです。特に夜間のフライトはシートがフラットになるとかなり楽です。

また、出発前に航空会社のラウンジが使えるのも、疲れているときには助かります。今回は空港に深夜過ぎまでいることが2回もあったので、安心して仮眠ができて助かりました。

そして、機内やラウンジのサービスと同じ位の価値を持つと思うのが、優先案内による時間の節約です。

例えば、チェックインやゲートからの搭乗の際、エコノミークラスと別のレーンから入ることができ、待ち時間を短縮することができます。

また、飛行機が到着した時も、先に機内から出ることができ、海外であれば入国手続き等を優先的に進められます。

あるいは、空港によっては荷物検査のビジネスクラス優先レーンを通れたりすることもあります。

ところが今回のイスタンブールでの搭乗では、バスに乗っての搭乗のせいか、優先搭乗はなくタラップの前で大行列ができてカオスでした(写真)。

深夜2時の便で、前の飛行機が遅延して走って来ていたので、エコノミークラスの渋滞に巻き込まれたのは、想定外にキツかったです。

トルコ航空のスタッフは、残念ながらビジネスクラスの価値がどこにあるのかを理解していなかったようです。

食事が美味しいことをアピールしているトルコ航空ですが、顧客が求めているサービスのツボはそこだけではありません。

価格に見合ったサービスという概念を理解しているのは、もはや中東系の航空会社だけなのかもしれません。

トルコ航空はお気に入りの航空会社だったので、少し残念な帰国便でした。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年7月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。