“百貨店の誕生。モード、デザイン、玩具、広告、1852-1925″展@「パリ装飾芸術美術館」。
19世紀半ば~終わり、ナポレオン3世治世下でパリがぐ~んと華やいだ頃に次々と誕生した、たくさんの百貨店。
今なお残ってる、ラ・サマリテーヌやオ・ボン・マルシェ、オ・プランタン、ギャルリー・ラファイエットのかつての姿や、百貨店がどれだけ日常を華やかに彩ってくれたが、タイトルになっている各分野のオブジェなどを通してとてもよくわかって、ワクワクする。
百貨店が文字通り”女性の幸せ”であったと感じ、ゾラを読みたくなる。
この時代は、鉄道の発展で旅の喜びも広がった。北はカレーやエトルタに、西はサン・ナゼールやル・クロワジックにと、パリのブルジョワたちをヴァカンスに誘うポスター類が、とてもチャーミング。
鉄道路線図の最南東を見ると、カンヌからマントンまで、今と全く変わらない駅名が連なって微笑ましい限り。
子供用のおもちゃカタログ、表紙を見ると、戦時中はその色が濃くなっているなど、社会情勢がこんなところにまで滲み出ていて興味深い。
百貨店の歴史展を夢中で楽しんだら、お腹が空いた。
「おむすび権米衛」で15分並んで(大人気!)、パレ・ロワイヤルの公園で、木々の色濃い緑や終わりかけのバラの香りを楽しみながら、一人ピクニック。
明太子と鮭、ちゃーんとおいしいおにぎりをパリで食べられるって、幸せ(値段は日本の倍だけど・・)。
今年まだ、ピクニック開催できてない。ようやくお天気落ち着いてきたし、近々ご近所公園ピクニックできるといいな。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2024年6月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。