「なんでも鑑定団」でおなじみの北原照久が説くツキの正体

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「開運! なんでも鑑定団」でおなじみの北原照久さんが、夢をかなえるための勇気と知恵と発想の妙を教えてくれる一冊。ツキを呼び込む極意を解き明かします。

夢の実現:ツキの10カ条」(北原照久 著)アーティストハウスパブリッシャーズ

[本書の評価]★★★★(80点)

【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満

ツキがあるとはどういうことか

北原さんは、ツキは、 たぐり寄せるものだと言います。どのようなことでしょうか。

「ぼくがコメンテーターを務めていたTBSの『ジャスト』という番組で、かつて『奥様スターに変身』というコーナーがあった。『結婚するまでは、あんなにキレイだ、カワイイと言ってくれてたのに、結婚したとたん、お愛想の一つも言ってくれない』。主人は、私のことをキレイだとも、洋服をほめてくれるでもないなんて主婦の声を採りあげるのです」(北原さん)

「では、番組で貴女を変身させてあげましょうと、プロのヘアアーティスト、メイクアーティスト、スタイリストをつけて、まるでスターになったかのように美しく仕立てあげる。さて、夫が帰宅する。と、ドアを開けて別人になったかのような奥さんが姿を現す。思わず『どうしたの?』と絶句する夫に、付き添い役の女子アナウンサーが『いかがですか?』と問いかける」(同)

夫は、「いやぁ、キレイになって、びっくりしました」と感心したように感想を述べます。ここから、コメンテーターとしての北原さんの出番です。

「これは、ご主人が悪いですね。キレイになると、顔の表情が違う、姿勢が違うでしょ。自信が生まれて、これだけ素晴らしい女性に変身するんですよ。そういう奥さんでなくしているのは、ご主人ですねとコメントする。そして『どんなキレイな花だって、水をやらなきゃあ枯れてしまいますよ。ほめるというのは、花に水をあげるようなものなんです』と締めくくる」(北原さん)

ツキのある人を見分ける方法

会社には経営者の性格や生き方が色濃く反映されます。適合するかしないかは「ツキ」という指標で考えるとわかりやすいと思います。「ツキ」があれば組織に適合するし、経営者との相性もマッチングしやすいもの。実際に、筆者の知り合いの経営者は「ツキ」を重視する人が多いのです。

ツキに恵まれている人は、自分の成功体験から、成功の要因を取り出して、自分の勝ちパターンを構築している人です。極論すれば、ビジネス上のツキはスキルから出た結果であり、成功への必勝パターンは、骨惜しみせず働き、頭もフル回転させている人にしか身につきません。

この勝ちパターンを持っている人が見つからなかった場合は、失敗について、その敗因をきちんと語れる人が次善となります。失敗を人のせい、会社のせいにせず冷静に分析できる人なら、逆に「負けないパターン」を構築できる可能性があるからです。皆さんはどうでしょうか?

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)