黒坂岳央です。
昨今、闇バイトの脅威が全国で広がっており、警備会社への相談が急増し、通常時の8倍になったという。
数年前のルフィ事件では「高額報酬に釣られて」と明確に加害者側に責任があり、「捕まっても自業自得」という空気感だった。しかし、今年に入って状況は一変、大手求人メディアに「シール貼り」「荷物運び」といった普通のバイトに偽装していたことが明らかになる。これにより、バイトの集合先にいくと拉致、そのまま強盗を強要されるという誰でも加害者になりうる恐ろしい状況となった。
愛する我が子を闇バイトの加害者にしないために打てる方法を考えたい。
1. SNSで仕事のオファーに乗らない
昨今、リクルーティングにSNSを活用する経営者や企業は珍しくない。
筆者は過去にSNS経由でテレビ出演、記事執筆などのオファーをもらい、そのまま仕事へとつながった経験があるし、NASDAQに上場するまっとうな海外の企業からオンラインでの仕事をいただいたこともある。
また、SNSのインフルエンサーから社員登用の提案をもらった人が入社するケースなども見られる。この場合、メディア会社にリクルーティングコストを支払う必要がなく目をかけた人材を直接採用できるのだ。以上のことから、「SNS経由の仕事募集は全て詐欺」などと暴論を言うつもりはない。
しかし、上記は非常に稀なケースだ。強盗のターゲットになる20代までの若い男性は、オンライン上に自らのビジネススキルをPRできるほどビジネス知識、経験、スキルがないのが普通で「いい仕事のチャンス」をつかめる可能性はまずない。仕事はSNSではなく一般募集されているものに応募するべきだろう。大手メディアにも案件が混じっている可能性はあるが、SNSほど確率は高くなく、また今後は対策が打たれるはずだ。
2. 情報の裏取り
魅力的な案件があれば、その運営者や住所などを調べる。これは強盗の加害者にならないため、というより詐欺などに引っかからないためのネットの常識としても理解しておくべきだ。
過去、強盗の仕事募集があった際、会社の住所にビル名が入っていないことに不信感を抱いてGoogleストリートビューで検索したら、そこにはボロ小屋が立っていただけということに疑念を感じて応募を回避できたというケースもあった。応募する前は必ずその運営者情報を検索する癖をつけたい。
3. うまい仕事はない
筆者は派遣社員時代、本当に数多くの仕事を経験した。書類チェック、電話オペレーター、選挙の手伝い、テレビ局の雑用、USJのオープニングなど珍しい仕事もしてきた。バイトも含めると10以上の仕事経験がある。
そこから断言できること、それは「うまい仕事はない」ということだ。仮に楽でのんびりできる仕事であったとしても、募集する上でそのおいしさを積極的にうたうことはない。
仕事を募集する側もよく分かっていて、「楽に稼げる」で募集すると手を抜いてお金を稼ぎたい「仕事へのエンゲージメントが低い人材」が集まってしまう。なので自ら「ホワイト案件」「楽して稼げる」「日給10万円」といった、募集する側にメリットのない話をわざわざするのは怪しいと考える方が良い。
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なんでもそうだが、相場からかけ離れた値付けがされるものはマーケット価格に自然に是正されるのが普通だ。そうでないものには、必ずリスクが伴うのが世の常である。こんな事を言うのは悲しい限りだが、「人を見たら泥棒と思え」の時代になったのかもしれない。
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