米国大統領選挙:開票速報を楽しむための便利なノート

米国大統領選挙は、米国時間の本日火曜日、日本時間だと水曜日に投票が締め切られるが、勝負がつくのは木曜日以降になるかもしれない。

トランプ氏・ハリス氏インスタグラムより

よく知られるように、米国ではメーン州とネブラスカ州を除いて、一票でも多い方がその州の選挙人を総取りするので、総得票数で勝負はつかない。原則は大きな州を取る方が強いのだが、近年では、カリフォルニア州やニューヨーク州では、民主党が「無駄に票を集め」、大量得票するが、あまり意味がなく、得票数で2~3%ほど民主党が勝たないと勝利できないことが多い。

最終版の世論調査はまちまちで予断を許さないが、リアル・ポリティックスの数字では、ペンシルバニア(選挙人19)で0.3%、ノースカロライナ(16)で0.5%、ジョージア(16)で1.9%、アリゾナ(11)で2.68%、ネバダ(6)で1.0%だけトランプ有利。

ミシガン(15)で0.82%、ウィスコンシン(10)で0.3%でハリス有利で、これだとトランプ287、ハリス251だ。しかし、ペンシルバニアでハリスが勝てば逆転になる。

そのあたりの事情を表にまとめてみた。これを見ながら、開票速報を見守るとよく分かるはず。

また、激戦7州について、略称、州設立、最大都市、よく知られたもの、愛称を拙著『アメリカ大統領史100の真実と嘘』(扶桑社新書)から紹介する。

  1. アリゾナ州(AZ)1912 フェニックス ■ 半導体、フーバーダムグランド・キャニオン・ステート
  2. ジョージア州(GA)1788 アトランタ ■ コカ・コーラ、CNNピーチ・ステート(桃の産地に因む)
  3. ミシガン州(MI)1837 デトロイト ■ ウオルバリン・ステート(クズリ)自動車産業(デトロイト)、五大湖、ケロッグ社、さくらんぼ、ウオルバリン・ステート(クズリ)イタチ科動物
  4. ネバダ州(NV)1864 ラスベガス ■ カジノ産業(ラスベガス、リノ)、簡単な結婚離婚、核実験場、銀鉱山、フーバーダム(アリゾナ州境)シルバー・ステート(銀鉱に因む)
  5. ノースカロライナ州(NC)1889 シャーロット ■ タバコ、モータースポーツ、バンク・オブ・アメリカ金融センター(シャーロット)、バンクオブアメリカオールドノース・ステート(古くからの北部)
  6. ペンシルベニア州(PA)1787 フィラデルフィア ■ 自由の鐘、独立記念館、ゲティスバーク(南北戦争)、ハーシー・チョコレート、キーストーン・ステート(かなめ石)
  7. ウィスコンシン州(WI)1848 ミルウォーキー ■ ミラー・ビール、酪農、食品加工(チーズ、ソーセージ)、ハーレーダビッドソン、フランク・ロイド・ライト、バッジャー・ステート(アナグマ)