アメリカ大統領選挙の投票が進む:接戦州で再集計や法廷闘争の可能性も

アメリカ大統領選挙は、日本時間5日夜から全米で投票が始まりました。今回の選挙は、民主党のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領が接戦状態で戦いを繰り広げる中、国内外で注目を集めています。米国の選択が世界の政治秩序に影響を及ぼすことから、各国もその動向に注視しています。

トランプ氏・ハリス氏インスタグラムより

アメリカ大統領選挙は有権者の直接投票によるものではなく、選挙は選挙人制度に基づきます。各州ごとに「選挙人」を選出する仕組みです。基本的に「勝者総取り方式」が採用されており、全538人の選挙人のうち、過半数270人以上を獲得した候補者が勝利する仕組みです。

スウィングステートと言われる激戦州の93人の選挙人の獲得が焦点となっています。各州ごとに投票が締め切られた後、開票が順次行われます。

日本時間の6日朝から開票が始まりますが、郵便投票の多さや再集計の必要性が発生する可能性があるため、結果の確定に時間がかかることも予想されています。

今回の選挙では一部州が司法省の監視員派遣を拒否する事態や、投票所でのシステムトラブルが発生しており、選挙の公正さと安全性に対する不安が残ります。

また、過去には接戦によって結果が確定するまで数日を要した例もあり、法的争いが今後も続く可能性があります。

ハリス氏は、社会福祉充実を目的に法人税や金融所得課税の引き上げを掲げており、株式市場にはマイナス材料と見られる可能性があります。特に大富豪の未実現利益への課税が、市場の暴落を引き起こす懸念もあります。トランプ氏は、法人税減税や国境付近の壁の建設再開、米中貿易の関税強化を掲げており、これらは株式市場にプラス材料とされますが、インフレ再燃の懸念も指摘されています。