不可解な百条委員会を兵庫県議会が再開:県政を混乱させた責任は頬かむり?

11月17日に投開票が行われた兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏に関する疑惑告発文書の問題について、県議会は18日午後に調査特別委員会(百条委員会)を開催するとのことです。問題を総括する尋問を25日に関係者に対して行う予定で、対象者の選定や今後の進行について協議が進められます。また、斎藤氏に対する尋問も再開される見込みです。

斎藤氏は19日就任し、再選後として初めて兵庫県庁に登庁します。斎藤氏は当選後に「文書問題への対応と政策推進の民意が示された」と述べ、百条委の検証に応じつつ、来年度予算の議論を進める考えを示しました。

斎藤元彦氏インスタグラムより

兵庫県議会は、県政と直接関係のない問題で知事を百条委員会にかけ、調査が終わる前に不信任決議を行いました。この決定により、兵庫県政を混乱させた責任は県議会にあると言えます。

県議会が調査が未完了の段階で知事を失職させた対応の責任とは向き合うのでしょうか。現在も疑惑が残る百条委員会や、不信任決議案を可決した経緯について、どのように向き合うかが問われています。

斎藤知事を失職させることに全会一致で賛成した兵庫県議会議員は、今後どのように斎藤知事と協力関係を築くのかを考える必要があります。

兵庫県議会議員からも、兵庫県民の民意を真摯に受け止める必要があります。

百条委員会が公正さを欠き、それを報道するマスコミ報道にも多くの誤りが見られました。

奥谷謙一議員 兵庫県議会HPより

稲村和美候補を支持した22市長の中で相生市長の谷口芳紀氏が会見中に机を叩く場面があり「こうした行動の首長は辞めるべきでは」「百条委員会を開くべきでは」と話題になっています。

兵庫県庁の職員アンケートにも疑問が投げかけられています。

県庁職員の自殺の理由についてはさまざまな可能性が考えられますが、テレビや新聞には「報じて良い」とする独自の判断基準が問題とされています。

兵庫県知事選では、マスコミ世論とネット世論の対立が激化しました。10月25日の県議会百条委員会秘密会の音源が流出し、片山安孝前副知事が元県民局長の処分理由を「不倫日記」と説明したことが波紋を呼びました。

前副知事は囲み取材で記者たちと口論に発展しました。NHKや朝日新聞の記者らが詰問し、発言の撤回を迫る場面も記録されていました。前副知事は県庁玄関で十名以上の記者に囲まれ、朝日新聞や読売新聞の記者が厳しい態度で臨む様子が注目を集めました。流出音源には片山副知事が説明を試みるも議員や記者らに静止される場面が記録されています。

こういった正確な経緯も百条委員会で明らかになるとは思えないので、百条委員会を調査する委員会を立ち上げる必要性がありそうです。