2025年度予算案をめぐって、日本維新の会が賛成する方針を示唆する一方、国民民主党は慎重姿勢を取り、「どちらが与党に近いか」「野党としての筋を通しているか」をめぐって互いに批判的な発言を繰り返しています。
与党は維新に「満額回答」、国民には「塩対応」。これに維新の前原共同代表は満足しているようです。
【お知らせ】
以下の記事を紹介させて頂きます。維新には「満額回答」、立憲は「塩対応」… 石破首相、温度差際立つ(毎日新聞) https://t.co/ELNj7VMf9Z
— 前原誠司 (@Maehara2016) February 17, 2025
これに国民民主党が激怒。彼らは「103万円の壁」解消と称する所得減税に集中していますが、維新がこの減税案を積極的に支持しないで高校無償化を「満額回答」と認めて政権と合意したことを「裏切り」と非難しています。
国民民主党・榛葉幹事長
「もし維新の会と自民党が手を握って予算案を成立させるようなことがあれば、103万円の壁とガソリン減税を潰した責任は維新の会にもある、ということになる」 https://t.co/mq6i8Ncwou pic.twitter.com/85U4p3l5Uz— Tokyo.Tweet (@tweet_tokyo_web) February 19, 2025
維新がこれに「103万円の壁にはわれわれも賛成してきたが国民民主から連携の話はなかった」と反撃。
【維新のせいにするのは国民民主党らしくない】
■#吉村洋文 代表
Q.国民民主党との協力関係や連携の可能性はありますか?… pic.twitter.com/j945PK6DNL
— 日本維新の会 (@osaka_ishin) February 20, 2025
維新は高校無償化に全力を傾け、「4兆円の社会保険料引き下げ」の具体策は(OTC類似薬など細かい話を除いて)ほとんど語りません。
維新の問題点
①社会保険料の中のどこをどう下げるのか不明確
②社会保険料より高校の無償化を優先させるナンセンスさ
③国民民主との分断を助長し自民党が得する構図を作り出している https://t.co/K4O02cPbsc— 樋渡 啓祐 (@hiwa1118) February 19, 2025
この背景には、主に政策の違いや政治的スタンス、そして国会での対応をめぐる対立が背景にあります。両党間の緊張が高まっていることがうかがえます。
国民民主党と、維新の会が予算に賛成するかどうかで牽制し合ってますね。榛葉さんのキツイ物言いもあって、維新の会の言い分も一定理があるように見えるんですが、政治的に考えたら「そもそも維新の会が国民民主と組みたい」というロジックは成立しないので、お互い様かな、と思っています。…
— TEN@情報整理屋さん (@tenfirefighter) February 20, 2025
国民民主党を離党して維新の共同代表になった前原氏をめぐる感情的なこじれもあるようです。
共同代表に前原さんを擁した時点で国民民主に絶縁状に近いケンカを売ってるのが吉村維新です
そして橋下さんのこういうマウンティングにも誰も異を唱えない時点で維新の議員も思いは同じで『国民民主潰し』が本音でしょ?
信者以外の国民の目には全部透けてますから安心して参院選を迎えて下さい♫ pic.twitter.com/81PJ4p3HWL
— あるヲタクの本音bot卍 (@honneofwotak) February 20, 2025
自民党はこの足並みの乱れを利用して、維新と国民の分断を図っています。維新には「連立に入れ」と誘っています。
自民・小泉進次郎氏 維新&国民の政策受け入れるなら「連立政権入り打診するべき」 | TBS https://t.co/SsLRhpNKIl
「重要政策を飲むなら、そのときに相手が受けるかどうかは別として、だったら責任も共有してくださいっていう、そのメッセージを私は投げるべきだと思います」…
— よもやま (@kokkai_kengaku) February 20, 2025
両党の話が空振りになる原因は、維新が総選挙で掲げた医療費の一律3割負担を封印し、国民民主が同じく後期高齢者の2割負担をいえないなど、参院選に向けて老人票に遠慮していることでしょう。もう「現役世代のために」とは言わなくなりました。
この対立は自民・公明とのバラマキ合戦であり、インフレで金利が上がっている時期に、マクロ経済政策としては適切とはいいがたいが、今のところ歩み寄りの兆しは見えません。このままでは両党の支持者層がさらに分断され、野党全体の結束にも影響を及ぼすかもしれません。