Thicha Satapitanon/iStock
今より10倍楽をして10倍稼げる方法、教えます。AIを味方につければ、日頃の難しい業務を簡単に効率化することが可能です。
「AIを味方につけて稼ぎ続ける自宅教室になるための 百万円集客 7つのコツ」(高橋貴子 著)合同フォレスト
AIは味方につける
高橋さんは、AIを活用することで売上がアップすると主張します。
「私個人の見解として、特に教室の先生に向けて言うのであればAIは味方につけることで業務は楽になり、売上も上がるとお伝えしたいのです。例えば、日常業務ではこんな仕事が効率化できます。集客ブログ記事の下書き、魅力あるSNS投稿記事の作成、売れるイベント告知文章の作成」(高橋さん)
「ほかにも、魅力ある新しいレッスンの企画、講座のレジュメのヒント、スケジュール管理のヒント、売上のデータから改善点を見つける。今の自分のビジネス戦略に不足している点をアドバイスもらえるなど挙げればキリがありません」(同)
いままで、自分一人で悩んで前に進めなかったことが、簡単に前に進めるようになることがイメージできるでしょう。上手にAIを使いこなすことができる人とそうでない人で、ものすごく差がついてしまうのです。
営業活動のフェーズごとにAIを活用すればお客様へのニーズを発掘のための質問を作成することも可能です。お客様のニーズを把握して、不満足を満足にする提案が具体的にイメージできる瞬間をクロージングと言います。
営業活動をしていない人はクロージング方法がわかりません。そのため、成約に至らない場合の理由がわかりません。次に2つのトークの事例を紹介します。どのように感じるでしょうか。
【トークA】
安心商事さんの製品をお使いですか。壊れやすいとか、使い勝手がイマイチとかの評判を聞きますよ。使い勝手はどうでしたか?良かったんですか??
【トークB】
安心商事さんの製品をお使いですか。安心できて素晴らしい製品ですね。すごく便利な機能がついていますよね。かなり評判みたいですよ。
トークAは、お客様の人格を毀損しかねなません。トークBは、余裕と人徳を漂わせているように聞こえないでしょうか。やはりネガティブワードは禁物です。状況を細かくAIに読み込ませれば要因分析が容易になるのです。
あなたは何をする?
筆者が外資系コンサル会社で働いていたときのエピソードです。グローバルアカウントで約1000人のコンサルタントの中で売上1位になったことがあります。ちなみに在籍期間中は全社で10位以下には落ちたことがありませんでした。
しかし、報酬はなかなか上がりませんでした。私は上司に不満を表明します。それがきっかけとなり、顧客を全部はがされる羽目になりました。当然ながら、期初にたてた目標数値が変更になることはありません。では、翌年の年度末にどうなったのでしょうか。
じつは、世界1位の売上を計上していました。日本がヘッドオフィスですから、日本で1位=世界1位です。誰もかなわなかったのです。なにか特別なことをしたのでしょうか。まず単純に営業量が圧倒的だったこと、それに呼応するようにクロージング力も磨かれていきました。
クロージング力を高めたのが情報でした。情報を冊子にしてコンサルレポートを作成していたのです。マーケティング調査を依頼すれば、数百万円かかるようなレポートを無償でもらえるわけです。成約に大きな影響を与えたことは言うまでもありません。食品、医薬、商社、ドラッグストア、流通などラインナップも豊富でした。
当時はネットが普及していない時代です。FAXDMを多用していました。企画書や報告書の要約をFAXで送り、多くの反応を得ていたのです。多い時には送信に対して10%以上のレスがありました。このような地道な努力も必要だったのです。
本書は実践的なヒントを導き出したい人にとって役立つと思われます。傾聴力が磨かれれば成約力をアップさせる武器になることは間違いないと言えるでしょう。いまの仕事にAIを活用してみたい方にはヒントが見つかるかも知れません。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
■
2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)