きょうは維新の会の所属議員の言い訳から。
阿部司(衆議院議員/日本維新の会総務会長/東京維新の会代表)
@abe2kasa本日、日本維新の会は自民・公明両党と予算案修正に正式合意しました。
現役世代・子育て世代の支援を前進させる大きな一歩です。単なる政局の駆け引きではなく、国民生活を向上させる政策を実現するため、建設的な協議を重ねてきました。維新は、基礎控除引き上げなど国民の負担軽減につながる政策に基本的に賛同する立場であり、これらの政策を「潰した」ということはありません。
今回の予算協議では、特に「教育無償化」と「社会保険料負担の軽減」に焦点を当て、具体的な前進を勝ち取りました。
社会保険料の負担軽減は、所得税減税よりも負担額が大きく(年収350万円の単身世帯で約50万円)、現役世代の手取りを増やすために最も重要な課題の一つです。また、維新は「是々非々」の立場を貫きます。単なる反対野党ではなく、国民生活を良くする政策には党派を超えて協力し、政府・与党の無駄遣いには厳しくチェックを続ける。
今回の合意も、維新の主張を反映させたうえでの決断です。実効性を確保するため、3党協議体を設置し、政策決定が可能な代表者が参加する仕組みを整えました。
さらに、「骨太方針2025」へ明記し、2026年度(令和8年度)以降の予算にも確実に反映されることを確約。今後も社会保険料のさらなる引き下げや教育改革を進めるため、具体的な政策を推し進めていきます。全ては、次世代のために。
維新は、改革を止めず、国民のための政治を実現していきます。
がんばって必死に言い訳をしていますが、維新の会が「国民民主党だけを目立たせるな、国民民主党に手柄を取られるな」というような方向で動いてたことは間違いないでしょう。
それで得た三党合意は高校無償化という税負担増へのプランの具体的な部分と、岸破なら検討するフリだけしてスルーし続けて永遠に時間を稼いでおけばいいとしか考えていないであろう極めて漠然とした内容の社会保険料負担の軽減です。
教育無償化に邁進した前原誠司共同代表 日本維新の会HPより
つまりは維新の会は「教育無償化のために大幅に無償化を拡大することを勝ち取ったぞ!」というところだけが目的と見て間違いないでしょう。
社会保険料負担のところは有権者からの批判が多いので「俺達はしっかり考えている」ということにするための建前だけのものでしょう。そうでないのならば漠然としていてどう誤魔化してもやり過ごせそうな内容で合意なんて普通はしません。
公立学校への資金投入で学費をタダにするというのなら理解はします。
ですが商売でやっている私立校に対してもそれなりに高い金額の補助を出すのは私学への公金という憲法上の問題も出て来ますし、宗教関係の学校の場合は宗教活動もあるわけで、私学というだけではなく宗教行為を公金で補助する事になる可能性もあります。
公立校へ通うよりも補助金を出すというのですからその上乗せ部分は「私学への助成」以外の何物でも無いはずです。
商売でやっている私学への不必要な資金援助、憲法上の問題も発生しかねない内容。
その原資は有権者が納めている税金です。そんな愚かな行為を正当化するために吉村知事がこんな事を言っていたようです。
【維新・吉村洋文代表「私立の選択肢はないような家庭で育った」合意の高校教育無償化について言及】
日本維新の会代表の大阪府の吉村洋文知事が(49)が27日、MBSテレビの情報番組「よんチャンTV」(月~金曜午後3時40分、関西ローカル)に生出演。
自民、公明両党と維新の3党が党首会談で、高校教育無償化の具体策や社会保険料の負担軽減策などについて正式に合意したことに言及した。
「政治家としていかに社会を変えていくかが重要」と強調し、「学校に行くのをあきらめなければいけない子どもたちもいる。家庭環境、経済状況もあるけど、学校の授業料は一番、大きなところ。そこを気にしないでも学校を選べる社会のほうがいいと思う」と持論を述べた。
「僕も公立高校出身ですが、私立の選択肢はないような家庭で育った」と明かし、「少子化と言われている中で、行きたい学校に行けるようにしたほうが、学校同士も切磋琢磨(せっさたくま)して教育の質が上がっていくと思う」と訴えた。
(2025/2/27ニッカンスポーツ)
維新の会が今回目的にした教育無償化。
これを正当化しようとする吉村知事の主張はあまりにも無理があります。
私学にまで不必要な補助金を出す事で教育の質が上がるなんてことはまずありえません。
生徒の数が減っている中で進学すべきでない人達までタダだからと進学できるようにしたところで教育の質が下がることはあっても上がる事は考えられません。
しかもこの高校無償化は国籍条件がありません。
本来なら潰れて退場するはずのダメな私立校が生き残るために積極的に外国人留学生を連れて来るそのための補助金として機能する事になるでしょう。
私立校は商売でやってるんですよ。商売でやっている連中に対して必要以上に税金を投入すること自体がそもそも間違っています。
2018年にNHKが報じた宮崎の私立校のように中国人留学生が9割以上を占めるような形になろうと、生き残りを図ろうとする高校はどんどん増えていくでしょう。
商売でやっている私立までタダにすることを目標に教育無償化の実現のために税金を投入させる枠をさらに拡大させていこう。
これが維新の会の進めている話です。こんなものはモラルハザードを加速させるだけです。
我々が納めた税金が無駄どころか憲法上の問題まで発生しかねない愚かな行為に使われる。
それが維新の会が進める教育無償化の実態です。
しかも、国民民主党に手柄を取らせないためにもという維新の会側の焦りもあったろうと思います。
一方で、選挙によって示された民意による減税なんて絶対に認めたくないのが財務キャリアです。それだと自分達の省益拡大だけを目的にした「エンドレス増税」が民意によって否定されかねません。
日本国民の敵である財務キャリアどもとしては民意によって税金を取り過ぎることを否定されるなんて絶対に認めるわけにいきません。
省益のためなら日本を滅ぼそうがおかまいなしの財務キャリアどもを最優先とする派閥が岸田派です。
その岸田派がパペットの石破を通して支配する岸破政権が減税を回避できるどころか増税の理由にも使えるちょうどいい話が降ってきたからと、国民民主党との合意を足蹴にして維新と合意しました。
教育無償化は行きすぎた税負担化になるだけです。
他党に手柄を立てさせてなるものかと割って入ってきた維新の会によってそれなりの減税を実現できそうな話が潰されたのです。
減税を潰して将来の増税、私学のモラルハザードの原因を作ったのが維新の会。
ブログ主はそう考えています。
ちなみに今回取り上げた阿部司とかいう維新の議員は当初こういうことを言っていました。
「教育無償化で動きがありましたが、これをもって我が党が予算案に賛成することは絶対にあり得ません。」
嘘でしたね。
学校無償化拡大(実質は税負担拡大化)を理由に予算案賛成しました。
ですがこれは阿部司議員が悪いのではありません。
維新とはこういう政党なのです。
維新は橋下のワンマン政党だった頃から、ほとんどを一部の幹部達だけで決める政党という構造を維持し続けています。
ですのでその限られた幹部でもない議員達がどのようなことを言おうが全く信用出来ないというだけなんです。その程度の政党なんです。けして阿部司議員が悪いのではないのです。
編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2025年2月28日のエントリーより転載させていただきました。