エゴサーチは、「ego(「自己」という意味のラテン語)」と「search(「調べる、検索する」という意味の英語)」をつなげた合成語です。
一般的に「エゴサ」と略され、自分の名前や所属している団体名、運営しているサイト・ブログ・SNS、会社であれば自社名や自社のブランド名などといった「自己」「自社」に関わる語句を検索することを言います。エゴサーチのメリット、デメリットはどのようなものでしょうか?
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エゴサーチのメリット
- 自社サービスやブランド、認知度や人気がわかる
- ユーザーの正直な意見がわかる
- 改善や新しいサービスのヒントが得られる
- ネガティブな情報を発見し対処ができる
エゴサーチによって、自社ブランドや自分の知名度をはかる方もいます。とくにSNS を利用してのエゴサーチにこういった目的を持つ人が多いと言えます。
「多数のユーザーを抱えている」「自由な発言を行いやすい」という特徴のあるSNS上でどの程度自社や自身の話題が挙がっているかサーチをすることによって、認知度や人気の程度を理解することができるのです。
さらに、日頃からまめにエゴサーチをする事によって過剰なネガティブ投稿を早期に発見することが可能というメリットもあります。SNS などでしばしば起こる「炎上」は、可能な限り速やかに対応をする事が被害を抑える鍵だと言われています。
エゴサーチを行って炎上の可能性がある投稿を早期に発見することで、炎上前に対処を行ったり、被害の小さいうちに鎮火させることが可能です。ちなみに、筆者も定期的にエゴサーチをかけています。
エゴサーチのデメリット
- 誹謗中傷を発見してショックを受ける
- 欲しい情報を得るまでに時間がかかる
エゴサーチのデメリットを考えてみましょう。エゴサーチは、「本人に見られること(その可能性)を想定していない人」が発言した投稿のサーチをする行為であるため、風評や誹謗中傷、批判などネガティブな投稿を発見してしまう場合もあります。
「ネガティブな意見も含めて知りたい」「厳しい意見もアドバイスだと思って受け止められる」という方であれば良いですが、とくに個人が自分の名前を検索する場合は、覚悟して見る事ができない場合は検索を控えた方が良いでしょう。
また、自社に関する情報のリサーチ目的でエゴサーチをしている場合、検索するワードの知名度が高ければ高いほど目的の情報にたどり着きにくく、検索のための時間を多く割かなくてはいけなくなってしまいます。
現在、企業のリスクマネジメントを考える上でソーシャルメディア、とりわけSNS に存在する自社の情報は無視できません。広報担当者はエゴサーチを行って日頃から自社に関する評判を把握し、すみやかに対策が取れるよう心がけたいものです。
企業や製品に対する辛辣な声が埋もれていたり、その評価をめぐる意見交換が今後のリスクの火種となる可能性があるからです。実際に炎上のきっかけはSNSの投稿が発端であることが非常に多いです。
また、Googleは特定のSNSに限定せず、広くネット上の情報を拾うことができますので、並行して実施することをおすすめします。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)
[本書の評価]★★★★(80点)
【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満