イランメディアは22日、安全保障や外交政策の委員会に所属する議員の話として、イラン国会がホルムズ海峡の封鎖を承認したと報じました。これはアメリカ軍による核施設攻撃への対応とされていますが、実際に封鎖を実施するかどうかは、ペゼシュキアン大統領が議長を務める最高安全保障委員会の判断に委ねられており、現時点では不明です。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の約3割が通過する要衝で、日本も原油の9割以上を中東から輸入しており、多くのタンカーが同海峡を利用しています。
ホルムズ海峡の位置 PeterHermesFurian/iStock
アメリカによるイラン核施設への攻撃を受けて、イラン国内では報復措置として海峡封鎖を求める声が高まっており、イラン政府関係者も「さまざまな選択肢を検討中」としています。一方で、イランの高官は攻撃前に高濃縮ウランの大半を別の場所に移していたと述べ、被害の詳細は不明です。
この攻撃を受けて原油価格の高騰が懸念されており、ホルムズ海峡の封鎖リスクが強まれば、国際的なエネルギー市場に大きな影響を与える可能性があります。日本でも約250日分の石油備蓄はあるものの、中東からの供給が止まれば物価上昇など経済への悪影響が懸念されます。
日本が輸入する原油の8割以上がホルムズ海峡を通っているため日本経済への影響は甚大なものとなります。
日本はいよいよエネルギー政策の転換を決断できるのでしょうか。
ホルムズ海峡の安全確保は、日本のエネルギー供給と経済安定にとって極めて重要な課題となっています。
中東情勢に関して開催された国家安全保障会議の内容等についての会見