28日未明、神奈川県鎌倉市浄明寺で、古い水道管が破裂し、大量の水があふれ出しました。道路は約100メートルにわたってひざ丈ほどまで冠水し、周辺のおよそ1万戸が一時断水となりました。
破裂の原因は、1964年に敷設された水道管のボルトが腐食し、耐用年数を大きく超えていたことが有力視されています。ボルトが劣化したことで継ぎ手が外れ、水が漏れ出したと見られています。
昼すぎには復旧工事が終わり、水道は復旧しましたが、水に濁りがある場合もあるため、神奈川県は午後10時まで洗浄作業を行いました。現在は飲み水として使える状態ですが、しばらく水を流してから使うよう呼びかけていました。
観光地にも影響が及び、「鳩サブレー」で知られる豊島屋の一部店舗は営業を休止。本店ではトイレの貸し出しやソフトクリームの販売を中止しました。
豊島屋HPより
報国寺は拝観を中止し、鏑木清方記念美術館、市川喜多映画記念館は臨時休館となりました。鶴岡八幡宮でもトイレと手水舎が使えなくなり、訪れた観光客から困惑の声が聞かれました。
神奈川県は「ご迷惑をおかけしました。今後は計画的な水道管の取り替えを進め、再発防止に努めます」とコメントしています。今回の事故は、水道インフラの老朽化によるもので、全国でも同様の事故が起きるおそれがあることを示しています。