「マリオットの奴隷」だけでは旅の魅力は半減する

プライベートで旅行に出かけるときの宿泊は、マリオットボンヴォイのポイントで泊まれるホテルがほとんどです。

以前のブログにも書きましたがアメリカンエキスプレスのマリオットカードは極めてメリットの大きなカードです。クレジットカード利用で貯まっているポイントを使えば支払い金額はゼロです。またカードの利用金額に応じたステイタスを持っていると宿泊期間中ずっと朝食が2名分無料になります。

さらにアーリーチェックイン、レイトチェックアウトもリクエストできます。これはランチが終わって早くホテルの到着した時や、ランチをしてから午後からの出発といった時にとてもありがたいサービスです。

お気に入りのホテルも徐々に決まってしまい、京都ならホテル・ザ・ミツイ、大阪ならW大阪、奈良なら紫翠、札幌ならフェアフィールドマリオットというように固定化しています。

同じホテルなら行き方を迷うこともありません。ホテルの施設も使い慣れていますからスムースに利用できます。

毎回行くたびに事前のお部屋のリクエストも伝えてあり、これも可能な限り対応してくれます。例えば紫翠であれば1階の露天風呂の付いたお部屋を用意してもらうようにお願いしています。

同じホテルなら出かける際も近くにある場所は土地勘ができています。地図を見なくても何となく歩いて目的地に行くことができます。

このようにマリオット系の同じホテルばかりポイント利用で宿泊する「マリオットの奴隷」になってしまうと便利ではあります。一方で新しいホテルが次々にできていても、気に入ったホテルからなかなか変えることができずマンネリ化します。

その結果、旅の醍醐味が削がれてしまうのも事実です。

旅とは今まで経験しなかったことに出会ったり、想定外の出来事や出会いを楽しんだり、トラブルを工夫して解決することを学んだりすることに大きな価値があると思っています。

maruco/iStock

いつものホテルにポイントを使って宿泊して、いつもの知っている道を歩いて、いつもの馴染みのお店に出かける。確かにお金もかからず失敗の無い快適な旅は実現できますが、これでは日常生活の延長に過ぎず旅の魅力が半減してしまいます。

パターン化され安定感のある旅ではなく行ったことのない場所にある行ったことのない宿泊施設にももっと積極的に行かないと後悔することになる。

そんな強迫観念が生まれてきたので、年後半は関西や札幌といったいつもの旅行先以外の日本の街に行ってみることにします。

国内にもまだまだ無限の魅力的な場所が存在します。

「マリオットの奴隷」からの脱却が年後半の旅のテーマです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年6月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。