汐留は賑わっている新橋の隣なのにナゼ寂れているのか?

晴海に引っ越してから新橋・汐留エリアを通ることが増えました。

東京都HPより

JR新橋駅界隈はニュー新橋ビルを始めサラリーマンの聖地としてたくさんの飲食店で賑わっています。

ところが駅を挟んだ反対側の汐留エリアになると、急に人気が少なくなり地方のシャッター商店街のような寂れた雰囲気が漂います。

週末の土曜日にカレッタ汐留の高層階にあるお店で懇親会を開催しました。夜景が綺麗で申し分のない雰囲気ですが、休日にもかかわらず店内には空席が目立ちました。

「枯った汐留」と揶揄されても仕方ない集客力です。

汐留がイケてない理由として、それぞれの建物がバラバラに開発を行っているので街に一体感が無く、回遊する楽しさが感じられないことがあげられます。そもそもわざわざ行きたいと思えるお店が少ないことも人が集まらない理由です。

また導線の悪さも指摘されています。

確かに、カレッタ汐留の高層階に行くには直通のエレベーターに乗る必要がありますが乗り場がわかりにくく、しかも地下2階からしか乗ることができません。

1階からビルの中に入ると、地下まで降りなければいけないのです。隣にある汐留シティセンターも似たような構造です。

しかも休日はオフィスエリアが閉鎖されていて、入口がどこにあるのは良くわかりません。

人が集まらないせいか人気の飲食店がなく、どこにでもあるチェーン店や個性のないお店が集まっています。

汐留のように都心にあって好立地であるにもかかわらずあまり人が寄り付かない場所は他にもいくつか思いつくところがあります。

例えば、麻布十番の隣にある東麻布や、赤坂に隣接した溜池山王、六本木と隣り合っている六本木1丁目などです。

どこも道を1本挟んだだけで雰囲気が急に変わります。

いるだけで気持ちが良くなる場所と、気分が落ち込む場所があるのはなぜでしょうか?このような人が集まらないエリアには単に導線や出店店舗の問題ではなく、もっと奥深い非科学的な問題があるように感じています。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年7月日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。