石破首相が会見でようやく辞任を明言し「ポスト石破」が動き出す

石破茂首相は7日、辞任の意向を表明し、参院選大敗や総裁選前倒し要求の拡大を受け「党の分断を避けるための苦渋の決断」と説明しました。米国との関税交渉の一区切りを理由に「今こそ適切なタイミング」と強調し、総裁選には出馬せず後進に道を譲る姿勢を示しました。

党内では総裁選前倒し要求が強まり、8日に意思確認が行われる直前の決断となりました。

一方で、自身が拘り国政選挙の争点にまでしてしまった「政治とカネ」への不信を払拭できなかったことを最大の心残りと述べ、少数与党の下で防災や農政、防衛力強化などに取り組んだものの「これ以上はできなかった」と総括しました。

自民党は8日午前8時半に石破総理大臣も出席して役員会を開き、臨時総裁選の実施に関する手続きを中止することについて議論する見通しです。党内では総裁選の方式や日程を議論されており、現状では10月上旬の投開票案が浮上しています。

石破首相の退陣表明を受け、自民党は後継総裁の選出に向け準備を本格化させています。有力候補は小泉進次郎農林水産相と高市早苗前経済安保相らで、両氏を中心に総裁選が展開するとみられます。小泉氏は前回総裁選で3位、高市氏は初回投票で首位に立ちながら決選投票で敗れました。また、林芳正官房長官や小林鷹之元経済安保相も立候補の可能性もあります。

一方、公明党の斉藤代表は「保守中道路線に合わない人物とは連立を組めない」と発言しており、次期総裁の選出は連立関係にも影響を及ぼす見通しです。

石破氏・河野氏・小泉氏・高市氏 自民党HP・各氏SNSより

新総裁が選出されても少数与党ということに変わりはないので、首相指名選挙を含め国会運営が難航することが予想されます。