釧路の国立公園の中に立てられる予定の大規模な太陽光発電所(メガソーラー)が、森林法に違反することがわかりました。北海道庁は工事の中止を求めまていますが、業者は抵抗しています。
産経新聞
■ 背景とプロジェクト概要
- 北海道・釧路湿原の周辺で、大阪の事業者「日本エコロジー」がメガソーラーを建設中。
- 約4.2ヘクタールの土地に6,600枚のソーラーパネルを設置予定。
■ 問題点
- 森林法違反の疑い:
- 森林法では、0.5ヘクタール超の開発には知事の許可が必要。
- しかし開発面積が約0.8ヘクタールと判明。許可を得ておらず、北海道は工事中止を勧告。
- 環境への影響:
- 国の特別天然記念物「タンチョウ」や、天然記念物「オジロワシ」などの生息地への影響が懸念されている。
- 釧路市や環境省も、保護の観点から調査・対応を進めている。
■ 事業者側の説明と姿勢
- 事業を進める日本メガソーラー(株)代表の松井政憲代表は、「法的に問題なくゴーサインを得た」と説明。
- 境界認識の誤りについては謝罪するも、「かなりの投資をしており、立ち止まることはできない」と、事業続行の意向を明言。
■ 政治家や行政の対応
- 自民党の議員連盟も現地を視察し、「時代に合わない」と批判。
- 環境省は、全国的な課題と捉え、関係省庁との連携と法整備の検討を開始。
■ 今後の対応の選択肢
- 日本エコロジーは、
- 「勧告は一部についてと認識している」とし、
- 「今後どう対応するか検討中」とコメント。
- 北海道庁は事業者に対し、
- 開発地を元に戻す
- 開発許可を再申請する
のいずれかの対応を求めている。
■ 問題点
- 国立公園の中には、特別の許可を得ない限り建築物は建てられない。
- ところが太陽光発電所はどれほど大きなものでも「建築物ではない」と民主党政権が決めたため、建築確認なしで建てられる。
- 業者は「合法だ」と主張していたが、森林法に違反していることが判明。
- メガソーラーが建築基準法の抜け穴になっている制度設計から見直す必要がある。