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私が生まれたのは貧乏な家ではありませんでしたが、親は国家公務員で決して裕福でもありませんでした。家族4人で狭い官舎に住んで、車もなく大学生になる頃まで滅多に外食することもありませんでした。
家族円満でしたが、自分が大人になったら「お金がない不幸」は避けなければいけないと強い恐怖感を持っていました。お金に関する仕事に興味を持つようになったのは、このような幼少時代の経済的な豊かさに対する憧れや渇望があったからかもしれません。
それから数十年が経過して、お金をビジネスにすることで自分が求めていた「お金に左右されない人生」を実現することができました。お金のことを心配しないで自分の好きなことを選択できる人生はストレス無く心地良いものです。
しかし、経済的に豊かになれば「お金がある不幸」がやってきます。
手に入れたものを失いたくないという気持ちが無意識に守りの姿勢を作ってしまい、何だか角が取れたようなつまらなさを感じたりします。
また、お金を目的に集まってくる人たちも少なくありません。そんな人たちは「金の切れ目が縁の切れ目」ですから自分の経済状態が変われば、スッといなくなってしまうはずです。寂しい人間関係です。
以前は我慢していたラグジュアリーグッズも買えますし、行けなかった高級レストランにも躊躇なく行けるようになりましたが、逆にいつでも行けると思うと何だか有難みが薄くなってきます。昔の方がちょっとしたことで嬉しかったり感動したことが多かったと思うと、感覚が麻痺して人生に満足しにくくなっていると思ったりもします。
「お金がなくても不幸、お金があっても不幸」なのかとちょっとテンションが下がっていた時、あの人を思い出しました。
そう!相田みつをさんです。
私の言葉を聞いて相田みつをさんならきっとこう言うはずです「お金がなくても幸せ、お金があっても幸せ」
つまり、自分の人生は子どもの頃から今までずっと幸せだった。そして、これからもずっと幸せなんだ。
しあわせはいつもじぶんのこころがきめる 相田みつを
この言葉に大きな気付きをもらいました。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年10月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。