赤坂議員宿舎の2階会議室。みんなが地元に帰ってガラガラの建物で、高市早苗と藤田文武が向き合った。高市が抱えてた維新の政策提言書、見た人から聞いたんだが付箋だらけ、赤ペンだらけ。マーカーで線引きまくり。「この人は本気や」って藤田が思った。
26年、、、自公連立が続いた年月だ。人間なら銀婚式過ぎてる。で、突然「もう無理」って公明が出て行った。創価学会の婦人部が激怒したんだと。「私たちをコケにして!」って。
まあ、そりゃそうだ。
松井一郎がもっとストレートだった。「安売りするな。自民に呑み込まれて維新は終わる」。
これ、正論。というか当たり前。なのに吉村と藤田は聞かない。なぜか? 簡単だ。権力の味を知りたいから。大臣になりたいから。いや、違うか。「改革を実現したい」とか言うんだろうな。
結局、閣外協力。大臣ゼロ、副大臣ゼロ、政務官ゼロ。何それ? 連立って言える? ただの「お手伝い」じゃん。
155選挙区の殴り合いが一番笑える。いや、笑えない。頭おかしい。
去年の衆院選、自民と維新、155選挙区でガチンコ勝負してた。で、今は連立与党?
は? 大阪なんて自民15戦全敗。ボロ負け。それで今更「仲良くしましょう」?
有権者バカにしてるの?(してるか)
鈴木俊一が「選挙はまだ先」とか言ってる。藤田も「ノーアイデア」。
自民の中堅がポロッと本音。「どうせすぐ別れる。調整なんて時間の無駄」。
おい、それ連立相手に言うことか? まあ、正直でいいけど。
すべての始まりは一通のLINE。いや、ショートメッセージか。
萩生田光一って男、覚えてる? 安倍の側近だった。今回、裏で動いてた。
「閣内協力にしませんか」
「大臣ポストあげますよ」
維新、最初は乗り気だった(当たり前だ)。でも松井一郎がストップかけた。「議員定数削減が実現するまで、人質は渡すな」。
人質って何だよ。政治って、そういうもんか。そうか、そういうもんか。
昨日、タクシーの運転手さん(60代くらい?)が言ってた。「政治家って、結局自分のことしか考えてないでしょ」。
で、結局どうなるのよ。
自公は四半世紀かけて信頼関係を築いた(腐れ縁とも言うが)。自維は11日。コンビニのバイトだって、もうちょっと研修期間あるぞ。
スピード離婚? 当然だろ。むしろ離婚まで行かない。同棲解消レベル。
あ、でも一つだけ言っとく。維新の支持者、目を覚ませ。支持してる「改革政党」、ただの自民党の補完勢力になったぞ。それでいいの?
まあ、いいんだろうな。大阪では勝ってるし。
尾藤 克之(コラムニスト、著述家)
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22冊目の本を出版しました。
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