ニデック株式会社の株価が28日の東京株式市場で急落した。株価は前日比500円安(約19%安)となった。「特別注意銘柄」指定と日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)からの除外による影響も大きい。
- 東証が28日付でニデック株を「特別注意銘柄」に指定。内部管理体制の抜本的改善が必要と判断された。
- 指定理由として、同社が提出した有価証券報告書に監査法人が意見を付けず、かつ中国子会社などで会計上の不適切な事案が調査中であるとのこと。
- 特別注意銘柄に指定されたことを受け、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)からの除外が発表された。
- 会計・ガバナンスの問題としては、9月に中国子会社での不適切会計疑惑を公表し、第三者委員会を設置。これ以前にもイタリア子会社の輸出手続きの問題が判明している。
- 今回の「特別注意銘柄」指定は、改善が認められなければ過去の事例から上場廃止の可能性があるという強い警告を含んでおり、市場の信頼回復が急務となっている。
- 29日には、ムーディーズ・ジャパンがニデック株を「A3」から「Baa1」に引き下げたと発表した。
ニデック株の今回の急落は、内部統制・会計不透明性という根本問題に加えて、監視強化・指数除外といった要因が重なったものだ。今後の鍵は、第三者委の調査結果と、それを受けた内部管理体制の改善に尽きる。改善が遅れれば、上場維持という点で厳しい局面を迎える可能性がある。
ニデック株式会社HPより