米紙マイアミ・ヘラルドおよびABCニュースは、複数の政府関係者の話として、トランプ政権がベネズエラ領内の軍事施設に対する攻撃を決断したと報じた。報道によれば、攻撃は「いつでも実行される可能性がある」とされ、米国はマドゥロ政権と結びつく麻薬カルテル「ソレス・カルテル」に対する軍事キャンペーンの次段階へと移行する構えを見せている。
U.S. poised to strike military targets in Venezuela in escalation against Maduro regime https://t.co/hIFMkRMsBA
— Miami Herald (@MiamiHerald) October 31, 2025
米国、マドゥロ政権への圧力強化でベネズエラ軍事拠点への攻撃を準備か
関係筋によると、政権は大統領の命令で即時攻撃可能な極秘の標的リストを作成しており、その対象には港湾、空港、その他ニコラス・マドゥロ大統領が掌握する施設で、麻薬取引や密輸に利用されているとみられる拠点が含まれている。この機密リストは今週初め、上院共和党議員らに極秘裏に説明されたという。
さらに、米軍は約1万人規模の部隊を同地域に展開。カリブ海では、米海軍が世界中に展開する艦艇の10%超がすでに運用中、または周辺海域へ向けて航行中とされ、空母打撃群、駆逐艦、潜水艦、無人攻撃機(リーパー)やF-35戦闘機などが集結している。これにより、トランプ大統領がいつ攻撃命令を下してもおかしくないとの観測が広がっている。
一方で、トランプ大統領は31日、ホワイトハウスで記者団に対し、「攻撃を決定したという報道は真実ではない」と述べ、軍事行動の可能性を否定した。
米国は、マドゥロ政権を「不正選挙によって権力を掌握した非合法的な政権」と非難し、経済制裁などを通じて圧力を強めてきた。近年は外交的接触を試みつつも、麻薬密輸対策を名目に軍事的圧力を再び強化している。
専門家の間では、米国がベネズエラ領内で限定的な空爆を実施する可能性が最も高いとされる一方、情勢次第では全面的な軍事介入に発展する懸念も指摘されている。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより






