高市政権の「日本成長戦略本部」が発足しました。菅政権の「成長戦略会議」とか岸田政権の「新しい資本主義実現会議」とか、歴代の内閣が同じような会議をつくりましたが、高市首相も国会で認めたように「成果は上がらなかった」。今度は上がるんでしょうか?
戦略的に予算を配分するのかと思えば、17分野もあって、どこに重点配分するのかよくわからない。いま日本は急速な高齢化に直面し、財政に余裕はありません。
メンバーには財政バラマキ派と元リフレ派のエコノミスト。5人がクオータの女性。あとは財界や労働組合の代表などで、斬新な提言は期待できません。
昭和の産業政策には成功したケースもあったのに、平成以降は成功例が一つもありません。その原因はいろいろありますが、大きいのは政府にお金がなくなったことでしょう。
高市首相は「潜在成長率を上げる」と言っていますが、潜在成長率を上げるのに必要なのは、補助金ではなく規制改革です。
日本成長戦略本部にも、今のところ予算はついていません。民間でいうとコンサルみたいなものですが、現場なしでコンサルだけやってもしょうがない。また今までのように報告書だけ出して解散するんでしょうか。