認定NPO法人フローレンス、違法行為が摘発されようやくテレビに取り上げられる

認定NPO法人フローレンスが、渋谷区の補助金で建設した施設をめぐって違法借入を行っていた問題が表面化した。社会的信用を背景にテレビや行政から厚遇されてきた団体だけに、公金の使途などを巡ってガバナンスの欠如が強く批判されている。

おやこ基地シブヤ フローレンスHPより

  • フローレンスは子育て支援を幅広く展開し、2023年度収益41億円のうち約46%が公的補助金という大規模NPOである。
  • 2017年に渋谷区の補助金約9,700万円で建設した「おやこ基地シブヤ」で、補助金要綱で禁止されている金融機関からの借入を実行していた。

  • 違法借入は行政側でも理解が乏しい「マニアック領域」だったが、借入金は施設の人件費に充当され、使途の透明性が疑問視されている。

  • フローレンスはこれまで持ち上げ報道ばかりで、不祥事をテレビが本格的に報じるのは初めてではないかという指摘がなされている。
  • 以前から各所で指摘されていた通り、公的資金依存や事業構造の不透明さなど組織ガバナンスへの懸念は根強かった。

参照:今、世間を騒がせているNPO法人フローレンスの問題をまとめてみた 髙橋 羚 
参照:都営バス双子ベビーカー事件とフローレンスと税金チューチュー 筒井 冨美

  • 駒崎弘樹氏は問題発覚後に前面に出ない姿勢が批判されている。

駒崎弘樹氏Xより

  • かつて高収入を自慢をしていた点も「NPOは利益分配禁止の原則に反する」として疑問視されている。
  • フローレンスの違法借入問題は、公的資金に依存する一部の認定NPOの透明性や説明責任がいかに不十分だったかを示したことになると言える。

公共性を掲げる認定NPOである以上、トップによる説明責任の履行、透明性のある資金管理、行政・メディアとの関係の見直しが不可欠だろう。