吉村代表「高市首相は約束を守った」:法案提出までで連立は継続の意向

日本維新の会の吉村洋文代表が、衆院議員定数削減法案の提出について「高市首相は約束を守った」と評価し、今国会で採決できなくても連立離脱には当たらないとの考えを示した。

  • 吉村代表はラジオ番組で、定数削減法案の国会提出を「高市首相が自民党をまとめた結果」と評価し、連立合意は履行されたとの認識を示した。
  • 維新と自民の連立合意文書には「臨時国会で法案提出、成立を目指す」と記載されており、吉村氏は「採決できなくても合意破りではない」と発言した。
  • 国会では先に野党提出の政治資金規正法改正案が審議され、定数削減法案は審議入りできていない。吉村氏は「賛否はともかく審議すべきだ」と訴えた。
  • しかし議員定数はすでに人口比で大幅に減っており、OECDでも平均以下。合理的にはむしろ定数増が必要で、「身を切る改革」は精神論に近い。
  • 維新が定数削減を強調するのは、自民が消費減税や企業献金禁止に応じなかったためで、吉村氏自身も「定数削減は入り口」と認めている。
  • 維新に限ったことではないが、本来議論すべき社会保障改革は連立協議で封印され、政治的リソースが定数論に費やされているという批判もある。
  • 世論調査では定数削減支持が7割という結果もあるが、人気取りで制度をいじるべきではなく、1994年政治改革の再見直しこそ必要である。

吉村代表は「約束は守られた」として連立維持を強調したが、議員定数問題は本質的な改革とは言い難い。人口比や国際比較から見ても削減の合理性は乏しく、社会保障や選挙制度改革こそ政治の優先課題である。象徴的な「身を切る改革」で国会を振り回すより、実効性のある制度改革へ議論を戻すべきだ。

日本維新の会・吉村洋文代表Xより