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アメリカの調査会社Atlassianが出した数字がある。
ホワイトカラーは月平均62回の会議に出席し、そのうち半分がムダだと感じている。年間換算で約300時間。丸々12日間、会議室で溶けている計算だ。
「イライラ、さよなら。 不機嫌から卒業するための48のポイント」(堀内 恭隆 著)すばる舎
先週、自分も2時間の会議に出た。結論は「引き続き検討」。出席者8人×2時間=16時間。時給3,000円で計算したら4万8千円が消えた。コンビニでコーヒーを買いながら、妙に具体的な怒りが湧いた。
「これ、意味あるの?」
興味深いのは、調査結果だ。リモートワーク普及後、会議時間は平均で週13時間から週25時間に倍増したという。便利になったはずなのに、拘束時間は増えている。Zoomを開くハードルが下がった分、「とりあえず会議」が増えたわけだ。本末転倒とはこのことだろう。
Amazonの「2ピザルール」は有名だ。会議の参加者はピザ2枚で足りる人数、つまり6〜8人以下にしろ、というやつ。ジェフ・ベゾスはさらに、会議冒頭で「6ページメモ」を全員が黙読する時間を設けている。パワポ禁止。説明の時間がムダだから、先に読ませる。合理的すぎて怖いが、理にかなっている。
日本企業でこれをやったら「失礼だ」と言われるだろうか。たぶん言われる。でも、結論の出ない2時間のほうがよっぽど失礼だと思うのは、俺だけか。
会議を「25分」に設定する企業も増えているらしい。Googleカレンダーには「スピーディーな会議」設定があり、30分を25分、60分を50分に自動短縮できる。人間、締め切りがあれば間に合わせる生き物だ。パーキンソンの法則そのまんまだが、効く。
Shopifyは2023年、全社で定例会議を一斉削除した。「会議コスト計算機」なるツールまで導入し、会議を開くたびにコストが表示される仕組みだ。ここまでやるかと思うが、結果として従業員の生産性は上がったという。やはり可視化は正義か。
次の会議で一つだけ試してほしい。「今日のゴールは何ですか?」と聞くこと。答えられなかったら、その会議はたぶん要らない。300時間のうち、まず1時間から取り戻せ。
※ ここでは、本編のエピソードをラノベ調のコラムに編集し直しています。
尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)
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