先週のつぶやきで株価が潮目の変化を迎えていると申し上げました。潮目の変化が起きるのは何か重大な事象が起きた時や未確定な事柄が明確になった時に起こりやすいものです。例えば株価は決算前と決算後で大きく立ち位置を変えることがあります。時折見受けるパターンが決算期待が高く、「きっと好決算。だから株価はもっと上昇」のはずがふたを開けてみて「想定通り」だった場合はもう上昇させるエネルギーがなく、利益確定の売りに押されるのです。レーザーテックの今回の決算のように期待外れだと暴落することもあります。
では今、何の潮目が変化しているのでしょうか?先週のつぶやきでは金銀相場の異変、冴えないハイテク決算、FRB議長が決まったことやその人選にマーケットが消化できていないことを挙げました。それは着実に霧は晴れてきているから潮目の変化が起きているともいえます。
では東京市場です。月曜日は潮目だったとみています。なぜかといえば週末のシカゴの大証先物は75円高でした。ふたを開けてみれば一時900円を超える上げ幅を見せます。75円と900円の違いは何かと言えばその間に出たニュース、つまり自民圧勝の公算という報道です。これは選挙がまだ中盤なのに選挙結果が出てしまったぐらいのインパクトがあり、いったん、選挙結果を先取りした形になります。

応援演説する高市首相 同首相Xより
ただそれは続きませんでした。日経平均が高値を抜くかと思われたのですが、あと200円程度のところから午前中に急落を開始し、終値は667円安となりました。一日で1500円以上動き、チャート的には非常に嫌な形になりました。長い上ひげの陰線で終値は25日平均移動線ギリギリです。何故急落したか、といえば私は3つの懸念が生じたとみています。①過度の円安懸念再来 ②消費税と財政問題 ③日本の政治が実質一党化し、民主主義の根幹を揺るがすことであります。
特に海外の報道では食品消費税の減税案は「悪手」と厳しい批判が出ています。確かに税収は伸びているのですが、これが2年の時限となることはないだろう、実質恒久化するならば財源は2年で10兆円じゃ済まないのだということが懸念なのであります。
それと確かに食品の税率がゼロになった場合、スーパーなどの値札は心理的値上げ余地が生まれます。目玉商品を作らなくても消費税がなくなるので安いと感じる心理を突くでしょう。とすれば消費者が実質的に価格差をどれだけ享受できるかやや疑問は残ります。そしてインフレも促進します。
私はそれよりも自民300議席という報道のインパクトは大きいと思います。しかもその増分はほとんどが旧立憲と公明の議席分で予想では半減か、とも指摘されています。急造政党で大敗し、共同党首が「負けたら責任をとる」ならば仮に議員が半減したとしてもその後、誰が船頭になるのでしょうか?責任をとるじゃなくてこれでは投げ出しのカタチになってしまうのです。
私は中道を推しているわけじゃないのです。ただ、世の中には複数の考え方やモノの見方があり、1つに突っ走らない様に双方が綱引きする関係でバランスをとれるのが民主主義とも言えます。もしも一つの政党が圧倒的支配力を持ってしまった場合、形の上では権威主義と似た状態になるのです。ロシアだって反政権派はあるのです。ただ潰されてきただけです。同様に自民党が圧倒的支配力を持ってしまえば政権の言いなりになりやすい点は頂けない点であります。
では良い点です。日本が今までブレイクスルーできなかったことを強く推し進めることが可能になります。憲法改正から安全保障、外国人による不動産取得制限からビザの厳格化などやらねばならないことは山積していたのでこれを目指すなら大評価です。
日本人はもう少し自信を持ってもよいと思います。そして世界に売り込むことをもう一度熱意をもってやったら伸びる分野は多いと思います。私の見る日本の将来は「マイナーな世界一」なのです。メジャー舞台ではボリュームや発想の早さに追い付けないこともあるけれど特定分野で深堀しているのでそこを通じてしっかり稼ぐのです。
一方、国内は成人の人口が20年先まで見通せるし、その先の予想も出来るでしょうから社会構成人口の変化は容易に計算できます。その上で日本のインフラをどう改築し、都市計画をどう進めるか考えるべきです。私は東京ですらコンパクトシティを意識すべき時代に来たと思っています。ましてや地方ではロボット(フィジカルAI)活用と自動運転。また今回のドカ雪をみて思うのは地方こそマンション居住を進め、安心安全を目指すべき時代になったと思います。雪かきは高齢者には厳しすぎる仕打ちです。
多分、今日の株式市場は大きく反発するので再度高値挑戦をするかもしれません。ダウも高値まであと200ドル余り。ならば節目替わりが良い方向に向かうシグナルであればよいと思います。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月3日の記事より転載させていただきました。





