ドイツMV州議会選で「極右政党」AfDが第1党に

ドイツで20日、ベルリン市(特別州)と北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州(MV州)の両議会選の投開票が実施された。ドイツ公共放送ZDFによると、MV州(定数71)では極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が得票率約38%を獲得し、選挙戦後半から激しい追い込みを見せていた現職のシュヴェージヒ州首相が主導するSPD(得票率約36%)を僅差で破り第1党となった。一方、首都ベルリン市議会選(定数130)では左翼党(Die Linke)が約26%を得て第1党、与党「キリスト教民主同盟」(CDU)は約20%で第2党に後退した。左翼党は州議会選で第1党になったのは今回が初めて(得票率はいずれも暫定結果)。

AfDアリス・ワイデル党首インスタグラムより

いずれにしても、両州議会選とも過半数を獲得した政党がないため、連立政権に向けての政権交渉が始まるが、難航が予想される。MV州議会選でトップとなったAfDは連立政権の発足に向けて取り組む予定だが、ザクセン・アンハルト州と同様、他の政党がAfDとの政権を拒否しているため、AfD主導の政権発足は非現実的だ。

MV州選挙ではCDUが議席獲得に必要な得票率5%を辛うじてクリアした。5%以下の場合、CDUは州議会に議席を失うことになるところだった。メルツ首相(CDU党首)はベルリンの党本部で、「MV州の結果は悲惨だった」と認める一方、ベルリン市議会選では、現職のカイ・ヴェーグナー市長(CDU)がインフラ危機管理を巡る虚偽報告などを受けて7月に次期候補から辞退を表明、財務担当のステファン・エバース氏が急遽、CDUの筆頭候補者になったことに言及し、「エバース氏は全力で選挙戦を行った。彼に感謝している」と述べた 。

メルツ氏はまた、「私は改革を前進する決意だ。今なすべきことには、気骨と不屈の精神、そして忍耐が必要だ」と述べ、「私はCDU党首として、そして何よりもこの国の首相として、取り組んでいく。その結果に対して私は責任を担う。ドイツ国民は改革能力を有している」と語り、首相として社会民主党(SPD)との現連立政権を継続する意思を明らかにした。

両議会選挙の結果次第では、CDU内からメルツ氏に辞任の圧力が高まるのではないか、といった憶測がメディアに流れていた。メルツ氏は自らそれを吹き消し、今後とも政権を継続していく決意を表明した感じだ。メルツ氏は、23日に予定されていた国連総会一般討論への出席に向けたニューヨークへの渡航を取りやめ、選挙結果がもたらす影響を協議するため、20日の夜にCDU執行委員会の会合を招集した。21日には、執行委員会が党指導部(連邦委員会)のメンバーも交えて再び会合を開く予定だ。また、22日には連邦議会におけるCDU/CSU議員団の会合も予定されている。


編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年9月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

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