黒坂岳央です。
「これから頑張ります」「今度こそ本気でやります」こうした決意表明が通じるのは20代、頑張っても30代半ばまでである。
40歳を過ぎると、世の中はその人の言葉を一切信じなくなる。代わりに見るのは「これまでの行動」という過去の履歴書だけである。
逆に40を過ぎて言葉で相手から信用を引き出そうとするのは、完全に悪手といっていい。

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人間の未来は、過去の行動に表れる
人事担当から「40過ぎた人の経歴はウソをつかない」という話を聞いたことがある。
離職期間が長いとか、短期間で仕事を変えまくる相手は面接で「今度こそ長く働きたい」「これからは頑張りたい」と口先でそういうが、こういう人は実際に採用してもまず続かない。お情けで採用しても難しい。
筆者は自社で採用もしてきたのでこの話はよく分かる。40過ぎて「今度こそ!」という人で、仕事が続く人を見たことがないのだ。そういう意味で、中年以降の人間を評価する際、これまでの行動履歴ほど将来を予測するうえで重要な判断材料は、そう多くないと思っている。
日本では、採用で年齢や経歴を重視することに対して「年齢にこだわりすぎる」「個性を見るべき」といった批判がつきものだ。
しかし、これは採用する側に立てば分かる。長年積み重ねてきた行動履歴は、本人のその場の決意表明より、はるかに信用できる判断材料なのである。
言葉では信用されない
筆者がさらに問題だと思うのは、40歳を過ぎて言葉だけで相手から信用を得られると考えている姿勢だ。
本人に悪意はないだろう。「今度こそ頑張ります」と言っている本人は、心の中ではそう思っている。だがやる気があっても実践はまた別の話だ。
そもそも、社会人として20年近く同じ失敗を繰り返してきた人が、ある日突然「今度こそ頑張ります」と宣言しただけで、行動を根本から変えられると期待するのは無理がある。
言葉で信用を求める側は、ほとんどコストを負わない。一方、それを信じる側は、現実のリスクを負うことになる。だから言葉だけで信用されると思っている姿勢がすでに年齢不相応なのである。
例えば、何度も仕事を途中で投げ出してきた人が「今度こそ最後までやります」と宣言したとする。その言葉を信じて仕事を任せる側は、時間も費用も投入してリスクを背負う。再び途中で投げ出されれば、損失を負うのは相手だ。こんな危ない橋をわたるのは「懐が深い」というより「見る目がない」という厳しい意見に近い。
人間関係でも同じだ。何度も約束を破ってきた人が「もう二度と裏切りません」と謝罪してまた裏切られたなら「人がいい」を通り越した評価になる。
40歳を過ぎたら行動で証明する
ここまで読むと、「では40歳を過ぎて過去の実績が乏しい人は、もう人生を変えられないのか」と思うかもしれない。もちろん、そんなことはない。筆者自身、人間は何歳からでも変化できると考えている。自分もまだまだ変われると信じて日々生きている。
今まで変化できなかった人が心を入れ替えてチャレンジをするなら、口で決意を表明するのではなく自分がリスクを取って行動で示すべきだ。間違っても相手にベットさせるべきではない。
「一度採用してみてください。頑張りますので」という代わりに、「こちらを見てください。自分は実際にこのように行動しました」と行動できる証拠を持ってくるべきなのだ。
例えば、短期間に転職を繰り返すジョブホッパーなら、「今度こそ長く働きます」と宣言するより、まず現在の仕事を一定期間続けるなど、継続力を行動で示す方が説得力がある。
あるいは、志望する仕事に必要な資格を自費で取得し、実務に近い活動を始めてみるのもいい。少なくとも、口先で決意を語るだけの人より、先に自分の時間と労力を投入していることが伝わる。
「これから頑張ります」と「すでにここまでやりました」では、言葉の重みがまるで違う。前者は未来の希望であり、後者は現在進行形の事実だからだ。
◇
筆者自身も、新しいことに挑戦するときには、できる限り行動を先にするよう意識している。「いつかこういう仕事をしたい」ではなく、「ここまでやってみた」という形になるものを出すようにしている。
行動が先で、言葉はその補足。20代なら口だけでも信じてもらえるが、40過ぎたらまず行動が先である。
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