6日の東京株式市場は、人工知能(AI)関連株を中心に売りが殺到し、パニック的な全面安となった。日経平均株価の終値は前日比3643円13銭(5.96%)安の5万7434円77銭。5日続落となり、下げ幅は歴代3位を記録した。約半年ぶりに6万円の大台を割り込んだ。
東証プライム市場では値下がり銘柄が1523に達し、値上がりはわずか21銘柄。AI・半導体株だけでなく、日本株全体が投げ売りに巻き込まれた。

高市総理 自民党HPより
米民主党の大勝がAIバブルを直撃
今回の暴落の引き金となったのは、3日の米中間選挙で民主党が大勝したことだ。AI規制に前向きな民主党が上下両院で多数派を獲得し、データセンター建設の規制強化が現実味を帯びてきた。
これまで米国のAI投資は、巨大IT企業によるデータセンター建設を原動力として拡大してきた。しかし、電力消費の増大や地域住民の反発が政治問題化し、AI投資に新たな政治リスクが浮上した。
5日の米国市場ではナスダック総合指数が約5%下落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は約12%急落。その衝撃が東京市場に波及した。
半導体相場はパニック状態に
東京市場では、アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシア、ソフトバンクグループなど、株高を牽引してきた銘柄が軒並み急落した。
AI関連株は将来の需要拡大を前提に高い株価評価を受けてきた。それだけに、データセンター投資の減速懸念が浮上すると、成長期待の修正が一斉に始まる。
問題はAI需要が直ちに消滅することではなく、これまで市場が織り込んできた巨額投資と高成長のシナリオが崩れかねないことだ。
さらに深刻なのは、日経平均が6万円という心理的節目だけでなく、200日移動平均線や52週移動平均線も下回ったことだ。
日経平均は一時5万6745円まで下落し、下げ幅は4300円を超えた。押し目買いも入ったが、反発は限定的だった。
「高市トレード」も維持できるのか
日本株にはAI関連株の上昇に加え、高市政権の積極財政や成長投資への期待を背景とする「高市トレード」という買い材料があった。高市政権の積極財政や金融緩和寄りの政策姿勢を背景に、円安・株高が進むことを期待されてきた。特に防衛、半導体、インフラ関連株などが買われ、日経平均の上昇を後押ししてきた。
しかし、今回の暴落はAI・半導体株にとどまらず、幅広い業種に波及した。AIトレードの巻き戻しが進めば、高市政権への政策期待で積み上がった株高まで維持できるかどうか危うくなる。
これまで日経平均を押し上げてきた「AIバブル」と「高市トレード」。その両方が試される局面に入った。
今回の暴落が一時的な調整で終わるのか、それとも株高の前提が崩れる転換点となるのか。来週以降の市場動向が注目される。







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