最近、ソフトバンクの孫正義社長などの唱える、光の道構想についての議論がここアゴラでも盛んですが、国民のほとんどは光の道構想が一体何なのか、ほとんど分かってないと思います。そもそも光の道という言葉自体聞いたこともない人も多いでしょう。正直、僕自身もつい最近まで光の道が何なのかさっぱり分かりませんでした。でも、あの池田信夫先生が何度も言及し、孫社長が日本の未来にとってとても重要な問題だというので、僕たちのような一般国民も大体でもいいから理解しておくべきなんだろうと思います。
そこで今日は、そんな僕みたいな「光の道ってなに?」っていう方のために、光の道構想について大枠を簡単に説明してみたいと思います。
まず、ソフトバンクの唱える光の道構想を一言で言うと、2016年までにメタル(電話)回線を全部ひっぺがして光回線を敷き、日本全国を月々料金1150円という低価格で超高速光ブロードバンドを税金ゼロで実現させるというものです。
でも、普通にネットをするだけなら、今までのADSLやWiMAXのような無線で十分なのに、どうして孫社長がこの光の道にこだわるかというと、これから先情報量が増大し、今の通信インフラのままではこれをまかないきれないと予測するからです。iPhoneやiPadなどのモバイル端末の普及でパケット通信量は増え、ソフトバンクの3G回線ではこころもとなくなってきています。これはソフトバンクの電波が悪いからということではなく、将来の情報量の増大を考えれば電波の良いドコモやauでも同じでしょう。過去5年間を見ても僕たちのIT環境は劇的に変わりました。特にモバイル端末の進歩は凄まじく、たった3年前にはiPhoneすらなく、また初代iPhoneと今のiPhone4を比べてもその性能には雲泥の差があります。これからモバイルインターネットが進むのは間違いなく、それによる情報量の増大は相当なものでしょう。また、ソフトバンクは電子カルテや電子教科書構想も提言しており、この構想の実現のためにも光の道が必要なのです。
さて、では次にどうやって光の道を実現させるかが問題です。しかも、日本全国をたった5年間で、低価格で、税金ゼロで。
実は光回線インフラの整備率は90%以上なのですが、実際に光ブロードバンドサービスを契約しているのは30%ほどしかいません。ほとんどの人は光より安いADSLで十分なので、光が全然普及しないわけです。つまり、光回線とメタル回線の二回線がダブついている状態なのです。これは明らかに無駄なので、だったらメタル回線は全部ひっぺがして光回線に一本化しようよってことです。ネットが高速になって、しかも安くなるんだから反対する人は誰もいないでしょ?一気に効率よくやればコストも安く、早く光の道が実現出来るし、そのための費用も我々ソフトバンクが持つよ、というのがソフトバンクの主張です。
しかし、これを実現させるためにはNTT法という大人の事情が立ちはだかってきます。光回線インフラはNTTが持っており、光の道実現のためには、このインフラを出来るだけ安く、自由に使いたいのです。そこで、ソフトバンクはNTTのインフラ部門をNTT本体から切り離して分社化し、国やソフトバンクやNTTを含めた皆で出資して、インフラを皆で有効に使おうと提案しました。これに対して、光の道反対派は、ソフトバンクはNTTのインフラにタダ乗りしたいだけじゃないか!とか、そもそもたった5年で実現しようなんて不可能とか、この料金設定では利益は出ないとか、などという批判が出ています。
これが光の道議論の大枠です。
さて、僕個人としては、日本全国隅々まで光回線を敷くのは投資効率が悪くてどうなの?とも思いますが、基本的には孫社長の光の道構想には賛成です。
しかし、この議論で違和感を覚えるのは、普通、民間の会社が事業を行う場合、このように事業の是非を議論することはありません。事業が成功すれば儲かるし、失敗すれば潰れるだけだからです。きっとNTT法がなければ、議論にもならなかったのではないでしょうか。
なので僕は訳の分からないNTT法なんて廃止して、国が持っているNTT株を全て売却し、池田信夫先生が言うように、NTTをソフトバンクが自由に買収出来るように、規制を緩和してシンプルに自由競争させるべきだと思います。
(杉本勝男 名古屋工業大学 学生 twitter:katsuo46)
コメント
>国民のほとんどは光の道構想が一体何なのか、ほとんど分かってないと思います。
それにもっと優先順位の高い直接生活に関わる問題が多く、気にもしていない人々が大多数に感じます。
さて、この議論を一見難しくさせているのは、孫正義と松本徹三両氏の「ソフトバンクライン」に国民が(たとえ真実はそうでなくとも)どこか自社の利益を含んで説いているように感じさせてしまう要素に、
実はこの問題に関し案外苦手なジャンルにも関わらず無理に食いついてかつ『学者然』とした論をかざす池田信夫氏と、それこそADSL時代から真正面からあれこれ孫氏に言われ続け赤っ恥までかかされてきたNTTが虎の尾を踏まれたがごとく「実現不可能な理由」をかざし猛反駁している状況でしょう。
普段はバッシングの構図が大好きな、この問題に興味がある日本国民がなぜかこの議論に関してはNTTに穿った視線で見る事も無く「本当はどうなの?安くインターネットが使えるならそれはうれしいけど」と醒めて静観しているように思えます。
政府がこの場合は中立のポジションでしっかりするべきなのですが、民主党政権は労組の政権でもあり、鳩山内閣当時にはNTT労組出身の内藤正光議員を総務省副大臣に置くなど選挙の功労人事に尽くした濁りがあり、到底背景的にも中立になり得ない弱みがあります。
私個人からするとNTT側にはお世辞にも「経営者感覚」があると思える反論はないし、この点では誰が何を言おうと経営者として確固たる結果と実績を積み重ねて来た孫正義に乗ってみたくなります。
韓国の様に国策としてIT化へ迅速に取り組む事が望ましいと思いますが、これまた誰の為に存在しているのかがタテマエと本音が違い過ぎるNTT法などが存在しているレベルでは日本で「光の道」などやはり強烈なリーダーシップが無い限り5年では無理だなあと思わずにおられません。
日本の他に、同程度の国土・経済の規模の国で、
「光ファイバを全ての世帯に!」
などという、非現実的な議論をしている国は、あるのでしょうか??
米国版の「光の道」である National Broadband Plan は、光から無線にシフトしています。
もちろん、国土が広い米国と日本では、事情も違うでしょう。ただ、国土が極めて狭いシンガポールでも、国の意図に反して、無線が軸になるという声があります:
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201006021159.html
日本だけが、ソフトバンクの「机上の空論」によって、誤った道に進むことのないように、お願いしたいものですね。
投稿者だけでなく孫社長みずから
>過去5年間を見ても僕たちのIT環境は劇的に変わりました。特にモバイル端末の進歩は凄まじく、たった3年前にはiPhoneすらなく、また初代iPhoneと今のiPhone4を比べてもその性能には雲泥の差があります。これからモバイルインターネットが進むのは間違いなく、それによる情報量の増大は相当なものでしょう。
であれば、各家庭との有線ではなく、無線環境の改善を図るべきでしょう。例えば東京都内で無料の無線アクセスを探すのは言うほど簡単でありません。たいてい事前の契約が必要です。アメリカなら、どの喫茶店、レストランもたいがい無料です。
先日の山田氏の投稿でもありましたが、池田氏の言うようにまずは爆発的に需要が拡大する事が明らかな都市部の無線アクセス帯域を
放送等の既得権者からひっぺがすのが最優先と思います。
民主党政権では無理でしょうけどね。ワカッテないから。
>DydoCorzineさん
コメントありがとうございます。
僕は光の道を国策で進めるべきではないと思います。
もちろん、光の道には概ね賛成ですが、それは消費者の立場から、高速ブロードバンドが安く使えるからで、だからといってソフトバンクの主張に100%賛成出来るというわけではありません。
記事にも書きましたように、もしNTT法がなく、NTTが完全に民間の会社で規制がなければ、こんなことは議論にもならなかったはずです。
ソフトバンクの提案する、アクセス回線会社は譲歩した結果とはいえ、国もこの事業に参加させるのは同意できません。
政府に対してはNTT法を廃止してもらい、NTTを完全に民営化して、自由な市場を作るように働きかけるべきだと思います。
ただ、現実問題として、A案とB案どちらかを選べというのなら、B案を支持します。
DydoCorzineさんの言うように、孫社長にはこれまでの実績があり、少なくともこれまでより良い世の中にしてくれることでしょうから、僕も期待しています。
>jerusalem2000さん
コメントありがとうございます。
リンク先拝見しました。勉強になりました。
はい。僕も情報量が今のままなら全然無線の方が良いと思います。
しかし、孫社長の将来の予測は今より遥かに情報量が爆発的に増大し、無線ではまかないきれないので、光の道が必要だと見ておられるようです。
これは将来の予測なので、仮説にすぎませんが、もしこの前提が全くのデタラメだとしたら、外でも使えて便利な無線を軸にやった方が良いでしょう。
しかし、もし将来情報量が爆発的に増えたとしたら、光の道を敷いておいた方が良かったということになるかもしれません。
これは未来のことなので誰も分かりません。
ですが、ここで市場原理の働く自由な市場を整備しておけば、どのようなことになっても、市場が速やかに最適なインフラを整備するようになると思います。
> 光回線を敷き、日本全国を月々料金1150円という低価格で超高速光ブロードバンドを税金ゼロで実現
ソフトバンク案(B案)では、光回線料金1400円/月がユーザ料金に加算される必要があると思います。
http://www.softbank.co.jp/hikari/
のB案には何の説明もありませんね。A案はBフレッツ月額料金とありますから光回線料金混みですね。ソフトバンクは少しでも安くみせたいのでしょうか。
嘘は言ってないのでしょうが、自分に都合のよい方向にユーザを誤解させる。この辺がソフトバンクをいまひとつ信用できない理由のひとつです。
ソフトバンクが「光の道」に極めて熱心なのは、何か特別な短視的な思惑があるわけではなく、下記の三つの長期的視点に立った理由があるからです。
1)道路網が充実すれば自動車の価値が上がり、自動車を買う人が増えるように、通信インフラが先行して充実すれば、多種多様なインターネットサービスの需要が増え、関連サービス産業が興隆する。そうなる事は、ソフトバンクにとっては勿論、他の多くの会社や起業家にとっても極めて望ましいことだ。
2)「光の道」の事を多くの人達が考えるようになれば、問題だらけの現在のNTTのあり方についても、人々は自ずと真剣に考えるようになり、これによって、将来の日本の情報通信産業に大きな影を落としかねない「NTTの独占回帰」が回避できる可能性がある。
3)インターネットと共に生きてきたソフトバンクは、将来の通信トラフィックの爆発的増大を確信的に予測しているのみならず、iPhoneやiPadを扱っている現時点でも、既にその予兆を見ている。将来の無線機器は3G/4GとWiFiで並行してサポートされる事は確実であり、80%程度のトラフィックは後者で対処されるだろうから、これをサポートする高速有線回線(光)の充実は必須だ。
ソフトバンクが「光の道」に極めて熱心なのは、設備投資を怠った上にiPhoneなどパケットをバカ食いする端末を大量にばらまいたために、昔から「つながらない」と評判だったソフトバンク回線が「もっとつながらない」に悪化し、今後は「決してつながらない」になるだろうという喫緊の問題があるからです。
1)ただ道路網を充実させても自動車の価値が上がるわけでもなく、その道路ただのはキツネの散歩道になってしまうでしょう。現在でも光ファイバーは90%の国民が利用可能な状況にありますし、光のない地域でもCATV網でブロードバンドを使える状況にあります。インフラを整備すれば必ず需要も付いてくると言う考え方は高度成長期の、しかも土建国家の考え方そのものです。
2)そもそも1400円/月で採算がとれるならソフトバンクが単独で日本中に光を引くか、あるいはソフトバンクがNTTを買収できるようにしてくれと政府に要求するべきです。でも「光の道」構想によって問題だらけのソフトバンクの体質を多くの人々が気付くきっかけになりました。
3)インターネットと共に生きてきたと自称するソフトバンクは、将来の通信トラフィックの増大を予測すらせず技術開発や設備投資を怠ってきました。その結果3キャリアの中で唯一、未だにハイスピードエリアの公表を頑なに拒み続けています。
ドコモは2011年にLTEサービスインしますし、auも2012年に予定しています。それに対してソフトバンクは2012年から「端末価格の高騰を避けるためにまずはHSPA+を採用」だそうです。でも使える場所を公表してくれなければ本当にサービスインしているかどうか誰にもわかりませんよね。
松本さま:
>将来の無線機器は3G/4GとWiFiで並行してサポートされる事は確実であり、80%程度のトラフィックは後者で対処されるだろうから、これをサポートする高速有線回線(光)の充実は必須だ。
それは、別の問題でしょう。
確かに、バックホール区間(基幹ネットワークと無線基地局の間)は、今後 LTE/ LTE-Advanced などが普及すれば、ますますボトルネックになってきます。
モバイル事業者の、バックホールの「光化」は、絶対に必要です。
しかし、全ての家庭までのアクセス回線の光化(FTTH)は、必要ありません。
全く、別の話です。
(一般ADSLユーザー、通信会社とは関係ありません。)
熱心にコメントを寄せている皆様のお立場がわかりません。松本さん以外の方は、どういうお立場からのコメントなのかわからないのが、読ませていただいていて、非常に残念です。
当然、エリアを広げていくことは大事な要素だと思いますが、まずは既にあるエリアの中での普及率が高まる方法を考えたほうが、より真の課題に近いと思っています。
それに一般にADSLが安いと言われていますが電話の基本料金を加味したら光マンションタイプと比べたら光のほうが安いぐらいではないでしょうか?戸建てにしたってもとても価格差があるほどの違いはないのでは?と。
(無論安いほうがより普及には有利なのは間違いないですが・・・)
※この点については光の道SB案が仮に実現しても1400円+αのα次第ですから価格差は1000~2000円程度じゃないかと。
あと松本さんが書かれていることが少しひっかかったので愚見をば。
1)について。
仰ることはその通りですが、それはネット黎明期ならまだしも現時点では当てはまるかは疑問です。
光ユーザが普及率30%程度にも関わらず1500万ユーザがいるのにまだそのレベルの課題なのでしょうか??
ADSLも合わせればBBユーザはよりいるわけですし。
※道路や空港の顛末を見れば必ずしも良い例え話ではないようにも感じます。
3)について
で、あるならば現在のトラフィックへの対応があまりに後手後手ではないでしょうか??予兆以前に現実にすら追いついていないように感じてしまいます。
ついでにWifiで負荷を軽減させる話しは分かりますが、最も通信量が発生するであろう都市部では概ね光があるという現実をどう考えられているのでしょうか?
sabamisoさんへ、
iPhone等の高トラフィック機器が他社に先駆けて増大したので、ネットワーク問題が難しくなっているのは事実ですが、これは光の道とは何の関係もありません。各家庭に設置するFemtoをサポートするだけならADSLで十分ですし、そもそも光の道は5年先を読んでの長期的な国策ですから、ソフトバンクの緊急の問題を解決できるわけはないではないですか? このような単純な勘違い(典型的な下司の勘繰り)は、自分だけでそう思っているのなら結構ですが、外に向けて言うのはやめて頂きたいものです。
1)まだ「設備は90%出来ている」と勘違いしておられるのですか? これはNTTが長い間言ってきたことですが、NTTは9月1日に初めて「一番金のかかる架空線の部分は未だ50%しか出来ていない」事を明らかにしました。日本の土建国家化には別の政治的な理由がありましたが、インフラ先行の必要性は経済学的にもごく常識的に理解されていることです。インドでさえ、「携帯通信網の投資は後2-3年で一巡する。これからは光通信網」と言っているのです。
(続く)
(続き)
2)既に「どうしても誰もやらないというのならソフトバンク一社でもやる」と孫社長は表明しました。
3)HSPA+を採用するのは、Backward compatibilityがあるからです。(欧州の主力キャリアーも大体この方向に進んでいます。)また1.5GHzは片道10MHzしか割り当てがないので、HSPA+とLTEのデータスループットの差は殆どありません。ピークレートも恐らくドコモの初期のLTEより却って速くなるのではないでしょうか? LTE計画についても、時機を見て発表しますのでご心配なく。
英国企業が考えたネットワークを引き継ぎ、その上周波数ハンディキャップを持った後発のソフトバンクが、ネットワークの充足度で先発事業者に追いつくのはなかなか難しいことです。しかし着々とやっています。基地局の設置状況もおいおい整理して公表していきます。
jerusaremさんへ
無線端末も50%程度は家庭で使われています。今後各家庭にほぼ洩れなくWiFiが整備されるのは時間の問題ですが、802.11nやacが一般化すると、バックボーンは光でなければサポートできません。各家庭への光回線の繋ぎ込みは今後必ず必要になります。
ソフトバンクは大赤字のADSLを一刻も早くやめたいのです。それを国のお墨付きと他人のカネで出来れば万々歳。
ほんの数年前孫社長は「大規模投資はしない、これからは収穫期」「光でブロードバンドは遅れた人」と言い放ちました。
現在iPhoneを使っていても100kbps前後をウロウロがせいぜいでしょう。そして最近ソフトバンクは上り64kbps制限をしてるんじゃないかと話題になりましたよね。ソフトバンクのトラフィックはかなり危機的状況にあるのは間違い無いでしょう。そしてばら蒔いたフェムトの影響も関係してるんじゃないでしょうか。
この現状が5年先を読むソフトバンクさんの結果でしょうか。
それに「インドも全ての家庭に光を引く」と言っているように思わせるソフトバンクお得意の言い方はやめて頂きたいですね。
「おいおい整理して公表していきます」って、何年かかってるんですか?
最後に、都合の悪いことには答えずに荒唐無稽な構想を主張する自由があるなら「典型的な下司の勘繰り」を言う自由があってもいいでしょう?
>FemtoをサポートするだけならADSLで十分ですし
そう思ってるのはソフトバンクモバイルだけでは
無いのですか?
またこういう「可能性」も有るようです。
http://wnyan.jp/152
looruhiro2さんへ
トラフィックへの対応が後手に回っていることは認めます。お説のように都市部では光はいつでも加入できる状態ですが、値段が高いので逡巡している人も多いようです。また、現在のWiFiはまだb/gレベルのものが多いので、ADSLでもあまり問題は生じていません。
sabamisoさんへ
決算報告をご覧になれば分かるようにSBのADSL部門は黒字です。従って「大赤字のADSL」というのは正しくありません。他社の業績について、事実でない事を確かめもせずに公の場に書く事は「流言飛語」に該当しますのでお気をつけ下さい。
インドについては、「全ての家庭に光を繋ぐ」等とは言っていません。(これはとても無理。)「携帯通信網の建設が一段落したら、次は光回線の充実」と言っているのは事実です。首相のアドバイザー(Cabinetのメンバー)から直接聞きました。こういう情報を皆さんとシェアする事は意味があると思って書いているのですが、ご迷惑ですか?
morganさんへ、
Femtoは3Gですから、一個のFemtoをサポートするだけなら、ADSLのスピードで十分だという事です。ですから、技術の分かる人なら誰でも合意することです。
松本さん
インフラ先行の必要性は経済学的にもごく常識的に理解されていると主張していますが、そんな常識は聞いたことがありません。
事実、日本はインフラが世界一進んでいますが、利活用は第16位で遅れています。アメリカはインフラ後進国ですが、FacebookやGoogleなどで世界をリードしています。
ソフトバンク一社でも推進できる利活用に力を注いでください。「光の道」は事実上もう終わった話です。NTTには国がしっかり圧力をかけ、企業努力で価格をさげていただきましょう。
たしかにソフトバンクのADSL部門は黒字ですが、その契約数は毎年純減し、経営としては下降線であり、もし、現状のままならソフトバンクの固定事業はこのまま衰退してゆくことは事実です。
shuuさんへ
1)インフラというものは元々先行しなければならないものです。当初はすいていても、段々混んでくるものです。(すいている高速道路も値段を下げれば混みます。)後追いでインフラを作ったという話はあまり聞いたことがありません。例えば衛星を打ち上げないと衛星放送受信機は一台も売れません。
2)光の道もNTTの構造問題もまだ全く終わっていません。(学生なら確実に落第する答案が出ただけで、終わる筈はないじゃあありませんか?) 確かに、それがどうなろうと、値段が安くなれば、アプリはどんどん出てきます。(我々も出しますよ。)但し、教育とか医療とかいった公共サービスは、全国一括サービスが可能になるまでは実現しません。(地域格差が大きくなりますから。)
3)このままではソフトバンクの固定事業は衰退していくのは事実です。(赤字は駄目ですが、衰退したら衰退したで別にかまわないとも言えない事はありません。)しかし、「ADSLは大赤字」とういうのは嘘ですから、訂正していただかなければなりません。
松本さん
回答ありがとうございます。
以下、少し反論させてください。
>例えば衛星を打ち上げないと衛星放送受信機は一台も売れません。
例えがおかしいです。
衛星を打ち上げない=インフラが存在しない
0か1かという話ではありません。
インフラが先行していなくても現にアメリカなどで利活用が進んでいます。インフラが先行しなければならないという論理は現実として間違っていることは明確です。
インフラが世界一の日本がさらに無理やり先行してどうするのですか?今のところ利活用はないけど、なんとなく増えてそうだから先行するなんていう発想はビジネスではありません。
>教育とか医療とかいった公共サービスは、全国一括サービスが可能になるまでは実現しません。
教育も医療もすでに地域格差があります。
全国一括でなければサービスが開始できないなんていう論理もおかしいです。本当に進めたいなら今すぐに地域単位でも導入すべきです。
利便性が認められば全国に波及するでしょう。
ソフトバンクの無線エリアにも大きな地域格差があり、地方切り捨てなインフラですがちゃんとサービスできています。最終的には全国一律を目指すべきでしょうが、最初から全国一律でなければならないなんてつまらない足かせでしかありません。
長い時間をかけて『光の道』に関するアゴラの記事とコメントを拝見すると頭が痛くなりました(笑)
これは事業経験のない学者やジャーナリスト、そして知識に振り回された「自称事情通」が多すぎる故なのです。
おまけにどうもソフトバンクに焼きもちと言うか恨みがあるのか、個人的感情が透けて見えるものが少なくない。読んでいてこれも気持ちがよくありませんよね。
口を比較的挟みやすいテーマでもあるので尚の事こうなるのでしょう。
で、私は個人的に韓国や中国人ITジャーナリストと懇談の機会が多々あるのですが、韓国や中国は「まずやってみる」そして「問題があるなら後から修正する」気風があり、今のところ成功をおさめて来ていると感じます。
新しいものは特に先例がないのですからやってみるしかない。簡単な事です。日本は逆で瑣末なところからはじまって結局動けない事が多い。政治は全てこの有様でしょうが、やいのやいの口を挟む『為にする議論好き』の方々をみるに「嗚呼典型日本人よ」と感じざるを得ません。この次元で私は関わりたくない。と感じました。
そこで私は、池田信夫さんの話も孫正義さん、松本鉄三さんの話や他の方の意見をプレゼンとして眺めようとしてみました。すると当然ですが(松本さんはサポートされる立場ですが)孫社長の主張が魅力的ですね。これから何十年か生きて行く中で実現すると何が変わるのだろうと胸が膨らむのは孫社長の話だけ。
ブロードバンドや携帯電話の料金に競争原理を持ち込んでくれたのはソフトバンクだと私は認めてますし、経営者としての確固たる実績は何よりも重い。
ここに関してはやはり事業経験のない学者やジャーナリスト、そして知識に振り回された「自称事情通」は何をいわんや。細かい議論が多くなれば、そして細かな知識等どーでも良い国民は孫さんの話が一番わかりやすいでしょうね。国民全体でみればこんなところで書き込みしているのはごくごく少数でしょう。
全国民の前でプレゼンさせれば実は明快なのかも。