菅政権

2011年01月06日 07:49

正月が終わり既に二日が経つと言うのにグルーポンのおせちが未だにネットを賑わしている。こんな話は所謂「羊頭狗肉」で何千年も前から繰り返し行われて来た事である。カタログの立派な見本に釣られて注文したら届いたのは見るも無残なおせちであったと言うありがちな話で、グルーポンが関与して居なければ何の話題にも成っていなかったに違いない。購入者からのクレームに対し、謝罪、返金しそして社長はさっさと辞任している。実に迅速で潔い対応では無いか。

翻って、現政権はどうなんだろう?一昨年の政権交代を引き起こした衆議院選挙では「マニュフェスト」と言う国民には馴染みの無いカタログを配り、如何にも美味しそうな「おせち」の見本の写真を見せた訳である。

国民は随分高額な商品に成る(財源としての増税)と心配したが「自分達が政権を取ったら巧くやりくりしますよ」と言う説明、要は公務員改革を中核とする行政改革や事業仕訳で財源を捻出し此の豪華なおせちをお安く提供しますよとのコミットメントであった筈だ。

一年半が経過して我々国民が直面する風景とは一体如何なるものであろう?
おせちの品目は随分減った様である。しかもお肉も神戸牛からオーストラリアビーフに変更されてしまった。量も随分と減らされた。

そして最も許容しがたいのが値上げである。既に昨年末実質増税が決定され、今年は何が何でも消費税増税を狙っているようである。

行政改革に手を付ける事が出来ず、事業仕訳も実質失敗、そして此れ以上の野放図な国債発行が断じて許容出来ない現下の状況では財務省主張は取敢えずは筋が通っている。

こう考えると現政権は今世間を騒がせているグルーポンのおせちを製造した会社よりも遥かに悪質である事が判る。ならば菅首相のやるべきは国民に向けて先ず謝罪し辞任する事では無いか?何しろ約束がまるで守れ無かった訳であるから。

そして不気味な現象は、菅首相の背後に如何なる闇の勢力が蠢いているのか無論知る由も無いが、此処に来て形振り構わず小沢議員の追い落としに動いている事である。

錦の御旗は相も変わらず「政治と金」であるが、たかが政治資金報告書への誤記入、しかも強力な特捜があれ程調べて起訴出来なかった案件を恰も大疑獄事件の如く扱うのは全く合点が行かない。

穿った見方をすれば小沢議員に対し強烈なスポットライトを照らす事で遥かに悪質な巨悪の存在を隠蔽し財政規律順守への回帰の為に大至急やらねば成らない中央、そして地方行政の改革から国民の眼をそらそうとしているのでは無いだろうか?そして、こういう既得権益と利益を分かち合う存在が現下の空気を醸成しているのではないだろうか?

電波利権に寄生するテレビ局が必死に成って、小沢議員潰しに動くのもそう考えれば理解出来る。

私は何が何でも小沢議員を守るべきだと言っている訳では無い。小沢氏が日本に取って死に至る原因と成る腫瘍であるとするならば手術で取り去り、回りを廓清する必要確かにあるであろう。しかしながら、あるべき政権交代の為に私費を投じる政治家が腫瘍であるとはどうしても思えないのである。

山口 巌
ファーイーストコンサルティングファーム 代表取締役

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑