就活は巧く行かないのが当たり前

2011年01月16日 10:35

早い物で、1月も半分が過ぎてしまった。昨年末までは少しは余裕があった大学3年生も、もう少しで4年生と成れば、就活に焦っているに違い無い。

そして、彼らに暗い影を落としているのが、卒業まじかと言うのに、未だ就職が決まらぬ1年先輩、4年生の存在である。1年後の自分の将来を思い、暗くなるのである。

先週、先々週の挨拶回りで、ランチに招待される事も多かったのだが、食事が終わり、コヒー、ケーキと成ると、決まって此の話題である。ランチに招待してくれるのは50才前後で、部長、事業部長と言った所。面接は2時面接、つまり最終面接を担当している様である。

今更ながらであるが、理解したのは、現行の就活システムは、企業に取って、就活にやって来る大学生を、落とす為の物であると言う事実である。

それ故、大学生が、内定を取れないのは当然の事であり、取れなくても何も自分を責めたり、卑下したりする必要は無いのである。

中には内定が取れず、鬱病に成ったりする大学生が居るらしいが、真面目過ぎる。繰り返すが、現行システム見れば、内定取れないのは全く以て当たり前の話なのである。

就活学生は、太平洋戦争末期、対空機関砲満載のアメリカ艦艇に向かい、神風特攻隊として突撃し殆どが対空砲火により、蜂の巣状態で太平洋に散って行った、当時の若者そっくりである。つくづく、日本はこう言う事を繰り返す国だと思う。

企業は、就活学生から変に恨まれたり、或いは社会的糾弾を受けぬよう、それなりに門戸を開放してるかの如く装っている。

しかし、所詮、幾つかの、前もって決まっている、条件をクリアー出来なければ、内定は得られず、条件をクリアー出来て居ない学生は、落とされる事が、初めから決まって居る就活と言う儀式に、参加しているだけの事なのだ。

儀式の始まりは、Webでのエントリー受付である。次いで、セミナー。此れは企業のアリバイ作りであろう。

曲者は、履歴書とエントリーシートの郵送である。不思議な事に、データーのメールは駄目で手書きが必須なのだそうだ。企業が本来審査すべきは、履歴書とエントリーシートの中身そのものと思うのであるが。何十社も受けるとなると腱鞘炎に成るのではと危惧する。

そして、此の書類審査で、殆どの学生が落とされる事に成る。審査基準は大学名としか想像が就かないが、如何なるものであろう。仮にそうなら、企業が予めこの事実を公表してやれば、学生は無駄な手間暇かけなくて済む筈である。

何の可能性も無い大学生に恰も可能性が残されており、そしてかかる手間暇かけさせる事、本当に悪質と思う。

書類審査合格すれば、1次面接である。どうも考える力が試されるようだ。暗記だけの受験秀才は此処で落とされる。

1次面接を無事合格出来れば、内定の可能性は高い。最後の関門は、最終試験である2次試験である。此処で試されるのは頭の良さでは無くセンスである。センスこそが今世紀を勝ち抜く最大の武器と企業は理解しているのに違いない。

センスを認められた学生は、入社後、中枢部署に配属されたり、或いは海外研修生として派遣され、更にセンスを磨く事と成る。

一方、目出度く内定貰えたとしても、こういうエリートコースに乗らなければ、多分10年後位にはリストラ要員に成る可能性が高い。解雇規制も後3年もすれば撤廃されるであろう。

22才で就活に失敗するのは確かに辛い話であろう。しかし、自分を見直すチャンスと捉えれば、新たな道が開ける様に思う。

一方、大手企業から内定貰った学生は、この時点では確かに勝ち組かも知れないが、冷静に眺めれば、多くは、所詮リストラ予備軍である。10年後リストラされた時は、既に潰しが利かず、路頭に迷う事に成るのでは。

こう考えれば、就活学生は、余り深刻に考えず、就活と言う、ゲームを楽しむ位の余裕で臨めば良いのではと思う。

山口 巌
ファーイーストコンサルティングファーム 代表取締役

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