国に頼っていては駄目だということ - 小林秀行

2011年03月10日 11:01

皆さんは年金に対してどのように考えているのだろうか。年齢にもよるかもしれないが、20代の私にとって国民年金という基礎年金は全くアテにしていない。しかし、払うべき社会保障ではある。


アテにできないのは、それは年金に関する仕組みや人口統計を見れば明らか。年金の仕組みは、若者が高齢者を支える世代間扶養というシステムを取っているので、人口ピラミッドが富士山にならない限り、満足なシステムは持続できない。その人口ピラミッドだが、統計局が発表している、2010年と、2030年、2050年(私が支給されるであろう年)の推移を見てほしい (総務省HP)。現在20代の私を中心として高齢者はどんどん多くなっており、さらに私が年金をもらう2050年には支えてくれる若者なんていない。世代間扶養のシステムでは、運営不可能だ。

もしこの人口構成で無理に、今の年金制度を維持するとなれば、支給を減らし徴収を増やすしか維持する方法はない。これはもう実際に、じわじわ私達に気付かれないように毎年少額ずつ行われている。先日も気になる兆候が2つほどあった。

ひとつは、与謝野経財相の「人生90年を前提として、定年延長や年金支給年齢の引き上げを検討していく」という発言である。いったい私達は、何歳から年金を貰うようになるのだろうか。さらに、昨年12月末に発表された年金支給額の引き下げも気になった。0.3%(月200円程)と微々たるものかもしれないが、こうした動きは毎年続いている。

こうした年金問題からも分かるように、国のシステムに頼ってばかりではいつか痛い目にあう。皆さんもその事実には気付いているはずだ。しかし「なんとかなりそうだ」とか「新しい首相ならなんとかしてくれる」と、どこかで淡い期待を持っている人が多い。しかしそれでは危機感が足りない。

私は「将来もらえないのだから、年金を未納にしなさい」と言っているわけではない。むしろ日本に住んでいる以上は、そのルールがあるので従うべきだ。言いたいのは、自分に降りかかる不利益を、環境のせいにするのではなく自分のせいにしなさい、ということだ。なぜなら、嫌なら「日本に住まない」という選択肢も、自分で決めることができるのだから。自分を守りたければ、自分が知恵をつけるしかない。
(小林秀行 神戸大学経営学部 忽那ゼミ卒業生)

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