Twitterに舞い降りた天使、ルース駐米大使

鈴木 和夫

私は、いまこの人に注目しています。米国のルース駐米大使です。震災以来、毎日たくさんのツイッターによる日本国民、被災者、関係者にどれだけ勇気を与え、どれだけ力強い支援とコメントを送り続けているか。


私は、ルース氏をツイートしてから、この人ほど、日本を愛し、日本の復興を願い、献身的なリーダーを見たことがありません。
ルース氏は毎日、数多くの発言をツイッターで掲載し、日本人を愛し、非難民を思いやり、犠牲者を弔い、励ましてきました。この人がいなければ、日本政府は、さらに混迷を深めていたと思います。私はルース氏に心からから感謝したいと思います。そして、日本政府、特に首相がきちんと米軍に面会して謝礼しないのは、人としての信頼を裏切るものではないか、と思います。

世界からたくさんの支援を仰いでいる日本の原発事故の処理の中で米国軍は、事故当初から重大な任務にあたってきました。

私は、ルース氏の心のこもったツイートに日々、感動しています。そして、彼は何よりも日本国民と従事する米兵を思いやり、一生懸命に復興を願っています。こうした態度になぜ、現政権のトップは素直に感謝の意を表明できないのでしょうか。

さらに不幸にして今回の事故で、米軍の一員が亡くなった場合、一人1000万円、日本の自衛隊一人が亡くなったら9000万円が補償されるそうです。自衛隊員はずいぶん、補償が手厚いといえます。それでも米国兵は日本の被災者を思い、放射能のリスクを顧みず、献身的なつらい作業をしていると思います。私はルース大使に心から感謝したい。そして、事態の終息を願います。
<時系列:米軍関連資料>

3月11日:米空軍が冷却剤の輸送で協力したと伝えられるなど、米政府による緊急事態への対応が進められている。

クリントン米国務長官は11日、ワシントンで米軍による支援について「米空軍が非常に重要な冷却剤を原発施設の1つに届けた」と語った。ロイター通信が伝えた。

3月12日:ルース駐日米国大使は12日の記者会見で原発事故について、米国の専門家が既に日本側と直接接触していることを明らかにし「どのような支援も提供する」と述べた。米軍による救援活動への協力を含め広範な人道的援助を提供していくと語った。

3月14日:日米両政府は、東日本巨大地震の被災地での共同支援活動を本格化した。米海軍の原子力空母ロナルド・レーガンが同日未明、宮城県沖に到着したのを受け、海上自衛隊と米海軍が被災者の捜索・救難、物資の輸送にあたる。米イージス護衛艦7隻も加わり、艦載ヘリコプターをフル活用している。陸海空3自衛隊も合わせて向こう1週間で10万人規模に増強し、過去最大の支援態勢を整える。空母艦載ヘリと海自ヘリは共同で、海自補給艦から缶詰の非常用糧食3万食を宮城県気仙沼市に運んだ。海上での捜索・救難活動も並行して進めている。米国は第7艦隊の指揮統制艦ブルーリッジも投入し、在日米海兵隊も派遣する。

3月15日:米国防総省は任務名を「トモダチ」と名付けた東日本巨大地震の救援活動を拡大し、新たに5隻の艦船を派遣、13隻体制で支援にあたることを明らかにした。オバマ大統領は同日、デンマークのラスムセン首相との会談でも日本の地震に言及。会談後、記者団に「国際的な悲劇だ」と語り、国際社会が結束して日本を支援するよう呼び掛けた。

国防総省によると、既に派遣済みの原子力空母ロナルド・レーガンは数日内に自衛隊、海上保安庁、消防・警察当局のヘリコプターなどの給油拠点としての支援を開始する。日本への移動を開始した5隻は米海軍の強襲揚陸艦エセックスや、南シナ海から向かうドック型揚陸艦ジャーマンタウンなど。計2000人の海兵隊員を乗せ、16日に日本に到着する予定。米海軍第7艦隊指揮統制艦ブルーリッジも大量の救援物資を積み、同日に到着する見通しだ。
 
3月16日:東日本巨大地震を受け、米国防総省のラパン副報道官は、記者団に、米軍が福島第1原子力発電所から半径50カイリ(約93キロメートル)圏内への立ち入りを原則禁止する通達。無人偵察機「グローバルホーク」を投入し、原発内部の調査などを検討する。

 在日米海軍司令部は16日、強襲揚陸艦「エセックス」のほか、ドック型揚陸艦「ハーパーズ・フェリー」と「ジャーマンタウン」の3隻が17日、酒田港に到着する予定だと発表した。原発事故を踏まえ、日本海側に拠点を設けることにした。3隻は沖縄の海兵隊第31遠征隊を載せている。

ヘリで移動し、仙台空港のがれき除去などに従事する。米海軍は現在8隻の態勢を13隻に増強。在日米軍の強襲揚陸艦が陸上自衛隊北部方面隊の隊員や車両を北海道から青森に向けて輸送するが、米軍の艦艇が訓練を除き、日本国内で自衛隊員を輸送するのは初めて。在日米軍佐世保基地所属の強襲揚陸艦「トーチュガ」は苫小牧港に到着。陸自北部方面隊の第5旅団を中心に隊員約280人、車両約90両を積み、青森県むつ市に向け出港した。
●各国政府や企業などの支援      
   ▽米 国      
   ○   空母などが救援準備   
   ○   援助隊を派遣   
   ▽韓国、豪州、ニュージーランド、メキシコ、ロシア、中国      
   ○   援助隊を派遣   
   ▽ウクライナ      
   ○   医療班派遣の用意   
   ▽台湾外交部      
   ○   1億台湾ドル(約2億8000万円)を拠出   
   ▽エバーノート(個人向けクラウドコンピューティングサービス)      
   ○   サービス無料提供   
   ▽グルーポン(クーポン共同購買サイト)      
   ○   義援金受け付け・拠出   
   ▽中国赤十字会      
   ○   100万元(約1260万円)を緊急援助 
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ルース大使: http://twitter.com/#!/AmbassadorRoos 
(鈴木和夫:Journalist MBA Diploma)