慰安婦問題を蒸し返す韓国の背景にあるもの

2011年12月19日 09:45

朝日新聞によれば、訪日中の韓国、李大統領が慰安婦問題解決を強く求め、一方、それに対し、野田首相は「法的に決着済み」と日本政府の立場を伝えたとの事である。

この件は、1965年締結の日韓基本条約で決着済みな事は明らかであり、李大統領の要求は韓国人には失礼であるが、性質の悪いチンピラの言い掛かりと同様、愚劣でしかない。


自殺した盧武鉉・前大統領の政権末期、政権運営に行き詰まった時も、同じ様な経緯があったと記憶している。政権が行き詰まり、国民の不満と怒りのマグマが高まると、日本を仮想敵国に見立て不満の矛先にすると言うのは、彼らの常套手段である。

確かに、現政権は経済政策も政治も行き詰っており、出口が見えない。

先ず、経済政策であるが小黒先生の記事にある通り、現政権の通貨安政策は明らかに失敗しており、インフレに伴う物価高騰に給料が付いて行かず、結果国民は以前より貧しくなっている。結果から見るに、現政権の経済政策は、国民窮乏化政策であったと言う事であろう。

政治に眼を転じれば更に酷い。

李大統領実兄のスキャンダルは現政権に深刻なダメージを与えた。政権が弱体化して捜査が更に厳しくなると言う、韓国大統領に付きものの負のスパイラル入りしたと思う。現大統領も、間違いなく、韓国歴代大統領同様の末路を辿るのではないか?

ちなみに、歴代の韓国大統領の末路は、このブログが説明する通り、亡命、殺害、自殺、裁判の結果有罪となり投獄等、実に悲惨である。

【ソウル23日共同】韓国の盧武鉉ノ・ムヒョン前大統領が23日、不正資金供与疑惑で検察の事情聴取を受けた末の自殺という衝撃的な最期を遂げたが、韓国の歴代大統領は亡命や暗殺、不正資金疑惑で自身や息子が逮捕されるなど、そろって不幸な末路をたどっている。大統領に権限が集中しすぎることの反作用との見方が強く、今回もその例に漏れなかったといえる。韓国が建国された1948年に初代大統領に就任した李承晩イ・スンマン氏は独裁色を強め、60年の大統領選で不正があったとして学生らの反政府デモが全国に拡大、退陣に追い込まれてハワイに亡命し(学生革命)、失意のうちに病死した。その後、軍事クーデターを経て大統領に就任した朴正熙パク・チョンヒ氏は15年以上の長期政権を維持。「漢江の奇跡」と呼ばれる経済発展を成し遂げたものの、74年の大統領暗殺未遂事件で夫人を失い、自らも79年、側近の中央情報部長に暗殺された。混乱の中、「粛軍クーデター」で軍の実権を握り、80年に大統領になった全斗煥チョン・ドファン氏は、民主化を求める勢力の政治活動を禁止するなど「独裁体制」を敷いたが、退任後の88年に不正蓄財事件で実兄らが逮捕。金泳三キム・ヨンサム政権時代の95年、同クーデターの反乱首謀容疑で逮捕、死刑判決を受けた。全氏の後を継いだ形の盧泰愚ノ・テウ氏も退任後の95年、巨額の秘密政治資金疑惑が発覚し収賄容疑で逮捕、懲役22年6ヶ月を言い渡された。全、盧泰愚両氏は後に特赦を受けたものの、政治の表舞台に出ることはなく事実上の「隠遁生活」を送っている。93年には金泳三氏が「文民政権」を発足させ、両軍人出身政権に対する不正追及を本格化させた。しかし任期中の97年、不正融資事件をめぐり自らの次男や側近議員が収賄容疑などで逮捕。通貨危機で韓国が外貨枯渇の危機に陥る中、国民の批判を浴びながら退陣した。98年に就任した金大中キム・デジュン氏は2000年に北朝鮮との初の南北首脳会談を実現、ノーベル平和賞を受賞するなど人生の絶頂を迎えた。ところが02年、不正資金事件で次男と三男が次々逮捕され「これほど惨めな事態があるとは思いもしなかった」と漏らすほど苦境に立たされた。

’09/5/23 (中日新聞)

それでは、何故韓国の政治は何時も何時もかくも悲惨な結果となってしまうのであろうか?

私は、永きに渡る両班支配の後遺症と理解している。詰まり、尊敬されるべきは、働かないで搾取する貴族階級の両班という、道徳、秩序感覚の歪んだ価値基準にあると見ているのである。そして、当然の事として、両班はネポティズム(nepotism)の温床となる。

歴代の韓国大統領の悲惨な末路の原因は、今回の李大統領実兄の事件を含め、殆ど全てこのネポティズムに由来する汚職が原因である。

「両班が首尾よくなんらかの官職に就くことができると、彼はすべての親戚縁者、もっとも遠縁の者にさえ扶養義務を負う。彼が守令になったというだけで、この国の普遍的な風俗習慣によって、彼は一族全体を扶養する義務を負う。もし、これに十分な誠意を示さなければ、貪欲な者たちは、自ら金銭を得るために様々な手段を使う。ほとんどの場合、守令の留守のあいだに、彼の部下である徴税官にいくばくかの金を要求する。もちろん、徴税官は、金庫には金が無いと主張する。」「すると、彼を脅迫し、手足を縛り手首を天井に吊り下げて厳しい拷問にかけ、ついには要求の金額をもぎとる。のちに守令がこの事件を知っても、掠奪行為に目をつむるだけである。官職に就く前は、彼自身もおそらく同様のことをしたであろうし、また、その地位を失えば、自分もそのようにするはずだからである。」

慰安婦問題を蒸し返すが如き、愚行に走る韓国の背景にあるものは、かくも根が深いのである。

それでは、日本はどう対応するかである。

日韓の通商の実態は、下記の通りである。

対韓輸出は5.5兆円。一方、輸入は2.5兆円で差引3兆円の貿易黒字である。視野狭窄で韓国と言えば三星電子の液晶テレビしか見えていない日本の識者、論者はまるで日本の製造業が韓国の後塵を拝しているかの如き妄言を吐くが、実態は日本が圧倒しているのである。韓国のハイテク製品は日本製のバイタルパーツに支えられており、日本からの輸入を減らす事は不可能である。一方、国策として通貨ウオン安政策を取っており、円建てでの日本からの輸入は採算を厳しく圧迫している事が推測される。又、別の見方をすれば、韓国の輸出拡大は日本からの迂回輸出拡大と理解出来る。

3兆円の貿易黒字を提供してくれるている、大事なお得意様である。

従って、余り目くじらを立てる事なく、従来同様適当に付き合って行くと言うのが、正しい回答かと思う。

一方、韓国の要求、対応が目に余る様であれば、タイ、インドネシア、中国それからベトナムと協調して、韓国の生産を代替し、韓国に取って代る日本製バイタルパーツの輸出先にすべきであろう。日本は国策として、今こそ強い円を活用しこれらの国々に投資をするのである。受入国が諸手を挙げてこれを歓迎するのは当然であり、日本の安全保障に取ってもプラスとなる筈である。

日本のサプライチェーンの厚みを増し、深化する事で、将来の投資利益を確保すると共に域内の安全保障も担保すると言う発想である。

政府や政権与党の民主党は韓国大統領の妄言に右往左往する事無く、日本の国益をしっかりと見極め、正しい舵取りに努めて戴きたいものである。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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